名張市は、策定中の次期総合計画「新・理想郷プラン」を実現させるための具体的な施策や目標を盛り込んだ「第1次基本計画」(素案)をまとめ公表した。2016年度から25年度までのおおむね10年間を計画期間とする次期総合計画の基本構想策定と併せて、16〜18年度の3カ年の第1次基本計画を16年3月までにまとめる。16年1月4日まで意見などを募集している。
第1次基本計画では、基本構想を実現させるための取り組みとして、15の基本施策と40の施策で構成し、取り組み目標として、14年度の現状値と18年度の目標値を示した。具体的には、道路供用率や基幹管路の耐震化などの目標を示した。
計画期間中の財政見通しとして、14年度決算、15年度当初予算額を基準に18年度までの収支試算を行った。歳出合計は15年度の170億7700万円に対し、以後の3年間はほぼ178億円で推移するものとした。投資的経費については、15年度の4億3900万円に対し、16年度が同額、17、18年度が4億4200万円の同額とし、ほぼ横ばいで推移するものと見込んでいる。
主な施策は次の通り。
◇環境負荷の少ない社会の創造
・低炭素社会
▽再生可能エネルギーの導入・有効活用―太陽光発電システムの家庭・事業所への導入促進。公共施設の照明などの高効率照明への移行
・循環型社会
▽浄化センター―老朽化による機能低下に対応した維持補修
◇魅力的な都市環境づくり
・土地利用
▽地籍調査の進捗―14年度の進捗16・6%、18年度の目標値18・5%
◇快適な生活環境づくり
・住宅・住環境
▽1981年以前の木造住宅耐震診断受診率―14年度の現状値16・5%、18年度の目標値20%
・道路整備
▽計画済み6路線のうちの道路供用率―14年度の現状値17%、18年度の目標値97%
▽広域幹線道路の整備促進―国道165号については部分的な改良促進。国道368号については、国道165号(交差部)以北の4車線化と市域南部の未改良区間の早期改修を促進
・上水道
▽浄水場の電気・機械設備数の経年化設備率―14年度の現状値31・4%、18年度の目標値12・5%
▽基幹管路における耐震管延長―14年度の現状値9015b、18年度の目標値9600b
▽施設設備の推進―富貴ケ丘浄水場について、14年度から機械・電気設備の更新に着手しており、17年度に完了する。場外施設(ポンプ場および配水池)についても老朽化した機械・電気設備の更新・改良を推進する
・下水道
▽公共下水道・人口普及率―14年度の現状値26・5%、18年度の目標値33・1%
▽農業集落排水施設・人口普及率―14年度の現状値9・4%、18年度の目標値11%
▽公共下水道の主な施設整備―中央処理区第2期事業区域の公共下水道の整備。北部地域への区域拡大を含めた中央処理区第3期事業と南部処理区の暫定単独処理区事業の事業取得。中央浄化センターの設備増設など
▽農業集落排水処理施設などの整備―事業中の農業集落排水・比奈知地区の早期完成。市設置型戸別浄化槽整備について、国津地区で事業着手(14年度)しており、他の区域でも合意形成を促進する
・斎場・墓地
▽斎場整備―使用開始から12年が経過し、耐用年数を経過した設備について計画的に修繕を実施
提供:
建通新聞社