堺市の諏訪ノ森駅〜浜寺公園駅付近の南海本線連続立体交差事業で、南海電気鉄道による仮線工事が来春から始まる見込みだ。2006年11月の事業認可取得から約10年を経て、全体区間(全6工区)の本格着工に入る。
工区は難波側から1工区(石津川を挟む区間)、2工区(諏訪ノ森駅を挟む区間)、3工区(阪堺線との立体交差を挟む区間)、4工区(浜寺公園駅を挟む区間)、5工区(高石市域までの区間)、6工区(全区間の鉄道施設)の内訳。各工区のJV施工者も決定しており、工事説明会を経て準備の整った工区から工事に入る見通し。
事業は、全体事業区間が約2・7`(堺市域約2・3`、高石市域約0・4`)。諏訪森神野線や常磐浜寺線、浜寺鳳線の都市計画道路と立体交差するほか、諏訪ノ森駅、浜寺公園駅を高架化する。踏切除却数は7カ所。関連側道は南海本線付属街路東3号線など9路線で、延長は約2・9`(東側約1・1`、西側約1・8`)。常磐浜寺線と交差する全体区間中間部の延長462bが別線方式で、それ以外の延長2225bは仮線方式で施工する。
浜寺公園駅は、仮駅舎建設工事が進められており15年度内に完了する予定。また、諏訪ノ森駅では、ホーム改修工事が進められており、仮駅舎整備工事は16年度の着手が見込まれる。
仮駅舎完成後、保存が決まっている歴史的建造物の浜寺公園駅舎(1907年建築)と諏訪ノ森駅舎(19年建築)両駅舎の移設工がそれぞれ進められる予定。
全体の事業施行期間は2028年3月末まで。
各工区のJV構成員は次の通り。
▽1工区=鴻池組、 前田建設工業、東洋建設
▽2工区=奥村組、 森本組、竹中土木
▽3工区=南海辰村建設、鉄建、大本組
▽4工区=大林組、 南海辰村建設、佐藤工業、三井住友建設
▽5工区=錢高組、 淺沼組、熊谷組
▽6工区=南海辰村建設
提供:建通新聞社