日本工業経済新聞社(山梨)
2015/12/15
【山梨】補正案の10億円、早期発注へ
県県土整備部は、12月補正予算案に計上した県単公共事業費10億円の概要を14日の県議会土木森林環境委員会に説明した。県では、議決を得て速やかに発注手続きを行い、早い工事は来年1月上旬には契約できるように執行し、全ての工事について本年度内の完成を目指している方針を示した。
県単公共事業費は、国の経済対策に係る補正予算の執行が本年度末になってしまうため、県単独の対策を先行的に実施しようと12月補正予算案に計上。経済対策という速効性を発揮し、地域からの修繕要望にも対応するため、地域安全力強化緊急整備事業として盛り込んだ。
10億円のうち道路修繕費には8億7500万円。62カ所を対象に、舗装補修や通学路のわだち修繕などを行う。主な整備箇所と内容は、甲府山梨線(武田通り)では桜の根によって浮き上がった歩道のインターロッキングブロックの補修を実施する。塩山勝沼線では勝沼駅付近の側溝整備を行う。通学路では、舗装や側溝、縁石などを修繕する計画。通学路の整備箇所は、警察やPTAなどとの合同点検の結果を基に選定した。
河川維持修繕には8000万円。荒川(甲府市)や思川(甲州市)など16河川で、豪雨などに備え、河床の土砂浚渫や河川内の立木伐採を行う。
急傾斜地崩壊対策事業には4500万円。身延町と道志村の2カ所で、台風などにより破損した落石防止施設の補修を実施する。
これらは本年度内に完成させ、国の補正予算に伴う事業につなげていきたい意向。
委員会での質疑で望月勝委員は、県内の建設業が厳しい経営状況にあり、また県民の安全・安心の確保のため、事業の早期の執行を求めた。