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大分建設新聞社
2015/12/16

【大分】場外市場や屋台ゾーン、佐伯市葛港市場の更新計画案

 佐伯市は、老朽化に対応して、リノベーションを計画している市公設水産地方卸売市場・葛港市場について、これまで主に市場、地元などから意見を聞き、それをもとに設計図面を修正した。この修正図面に対し、各界に意見を聞く意見交換会が12日、市役所であった。魚市場、漁協、地元区長会、建築設計や一般市民など約30人が出席。市や設計者に対し、それぞれの立場から、使い勝手が良く、地域振興の起爆剤になるようにとの意見や要望が出された。
 設計者のDABURA・m(大分市)の光浦高史代表が、当初示した設計案に関係者の意見を取り入れ、現市場1階の佐伯駅側にある活魚水槽を海側に移設、その跡に場外市場を設け、同時に現駐車場スペースにひさしを増築して屋台ゾーンを設けることにした。これにより、市内外からの観光客に佐伯の魚を堪能してもらえる。また、2階に予定していたレストランは会議室に変更、様子を見て、レストランに模様替えする―などの変更点を説明。関係者から要望が出ていた先進市場の事例として、岩手県の大船渡、愛媛県の八幡浜両市場を紹介した。
 意見交換では、市民から「リノベーションで売り上げ増をどの程度見込んでいるか」、漁民から「活魚水槽を海側に移せば、小さな船は、荷揚げが難しくなる」などの質問が出た。これに対し市は「リノベーションは、老朽化した施設の保全で売り上げ増を目指すものではない。売り上げ面で言えば、場外市場が売り上げ増に結びつくと思う」「荷揚げの問題は、港湾を管理する佐伯土木事務所と協議したい」などと答えた。
 また、建築設計者が「リノベーション手法を評価する。いろんな制約があると思うが、行政でコントロールしてリノベーション成功を期待する」。魚市場関係者は「場外市場は以前からの課題だった。これを機会に会社をつくり、前向きに取り組んでいく腹づもり。海の市場○は9年で40万人がレジを通過した。ただ、駐車場が狭いようだ。駐車場対策もお願いしたい」などを要望していた。

提供:大分建設新聞社