舞鶴若狭自動車道と京都縦貫自動車道を結ぶ綾部ジャンクション周辺について、大手物流企業が物流拠点の最適地として引き合いがあることがわかった。
12月府議会の代表質問で四方源太郎府議(自民/綾部市)の物流拠点構想の質問に山田啓二知事が答えた。
山田知事は「京都縦貫道の全線開通により、綾部は阪神・京都・中京圏の3方向の結節点となり潜在能力が高まっている。その潜在能力を生かすため、京都府物流推進構想を作り、物流戦略をこれから講じていく」「そのために様々な手を打ってきた。日韓露を結ぶ定期フェリー航路も実現した。長田野工業団地をはじめとする府北部工業団地で集荷強化で舞鶴港の利用促進に取り組んでいる」と状況を説明。「物流の基地について現在、大手物流企業から綾部ジャンクション周辺の物流拠点の最適地としての引き合いもきている」「ただ企業誘致を積極的に進めてきた結果、綾部市では土地不足という中北部では珍しい状況が生まれている。土地を確保できれば実現の可能性は高まる。現在、綾部市を中心に土地の選定作業を急いでいる。府も綾部市と協力して物流企業の立地実現に取り組んでいきたい」と答弁した。
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京都府は、府北部では長田野工業団地アネックス京都三和など北部のものづくり拠点との物流ネットワーク強化と京都舞鶴港への集荷、ロシアや中国東北部向けの加工食品等の輸出促進などに重点的に取り組み、京都舞鶴港の後背地での物流拠点立地を目指す。府南部では新名神高速道路周辺での国際物流ハブ拠点整備のため、新名神周辺での適地確保、大型商業施設の誘致促進などに重点的に取り組むとともに、土地利用促進のため市街化調整区域など府南部における都市計画の区域区分(線引き)の見直し調整などに重点的に取り組む。
綾部市は、府営・市営の工業団地の完売を受け、25年12月に庁内に副市長を本部長とする産業用地対策本部を設置。26年度から企業立地に適した用地の調査を進めている。