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　津市は、過疎法に基づき合併時に過疎地域として認定されていた旧美杉村（美杉地域）について、２０１６〜20年度を期間とする、同地域の自立促進や振興と発展の指針となる「津市過疎地域自立促進計画（案）」を策定した。
　同計画案は、「産業の振興」、「交通通信体系の整備・情報化および地域間の交流促進」、「生活環境の整備」、「高齢者などの保健および福祉向上・増進」、「医療の確保」、「教育の振興」、「地域文化の振興など」、「集落の整備」、「その他地域の自立促進に関し必要な事項」の９項目に分けて、美杉地域の過疎化に伴う現状や課題、解決策などの方針をまとめている。
　今後、これまでに実施したパブリックコメントなどの意見を踏まえて、最終的な計画を策定し、順次整備などを推し進めていく。
　主要な項目の主な課題や対策案は次の通り。
　▽産業の振興―農業従事者の高齢化や減少を踏まえ、優良農地の維持・確保、効率的利用などに視点を置いた施設の改修や老朽化に伴う補修工事の実施、農道や用排水路の改修など農業基盤の整備推進。旧美杉庁舎、旧美杉総合開発センター跡地、旧小学校を活用した観光交流などの拠点づくりや旧火葬場などの用途を廃止した旧公共施設の有効的な跡地利用
　▽交通通信体系の整備・情報化および地域間の交流促進―国道３６８号、主要地方道久居美杉線、一志美杉線などの未改良部分の整備促進や舗装、側溝修繕、道路拡幅や橋梁の修繕、架け替え工事の実施
　▽生活環境の整備―災害などの有事に対応した耐震性防火水槽の整備促進。水道未普及地域の解消のための施設整備や簡易水道施設の耐震化。市営浄化槽の設置による生活排水処理施設の整備促進
　▽医療の確保―三重大学医学部付属病院と県立一志病院との連携による、新たな診療拠点の整備
　▽教育の振興―地域の人たちが美しい森林や里山など豊かな自然環境の中で地域コミュニティーを形成するための交流拠点施設整備
　▽文化の振興と伝承―美杉ふるさと資料館の多気北畠氏遺跡に特化した展示改修や情報発信と郷土学習の拠点としての整備促進

提供：建通新聞社