京都府は、京都府南部5都市計画区域(京都、宇治、綴喜、相楽、南丹)の区域区分(市街化区域と市街化調整区域に区分する線引き)について定期見直しを行う。28年3月下旬頃に開催予定の府都市計画審議会に諮る。その後、国土交通大臣の同意が得られれば府公報に告示する。
市街化区域に編入する面積、市街化調整区域に編入する面積、市街化区域への編入を保留する面積は別表参照。
綾部都市計画区域は区域区分を廃止する。
主な見直しをみると、宇治都市計画区域の城陽市で東部丘陵地長池27・2f、東部丘陵地青谷41fを市街化区域に編入する。
長池地区と青谷地区は東部丘陵地の山砂利採取跡地約420fのうち先行整備する地区。長池地区は国土交通省が直轄で準備段階調査を実施の(仮称)城陽スマートIC付近、青谷地区は新名神高速道路で設置される宇治田原IC(仮称)付近。
用途地域は、当面は縛りの強い第1種低層住居専用地域になる予定。跡地整備が進み企業誘致等が具体化すれば、青谷地区は大型物流施設の誘致を見据え流通ゾーンとして工業系、長池地区は大型商業施設の誘致を見据え商業ゾーンとして商業系の用途地域になるとみられる。
なお城陽市は、青谷地区、長池地区の地区計画原案を定め、12月21日まで縦覧手続きを進めている。
久御山町の佐山西ノ口美ノケ藪6・3fを市街化区域に編入する。第二岡本総合病院の移転工事が先行して進められている地区。将来的に土地区画整理事業が構想されている。
なお久御山町はこのほど地区計画を定め、府道沿い0・5fを店舗や沿道サービス施設、第二岡本総合病院の南側2・7fを医療系施設(福祉施設や研究所等)に建築物の用途等を制限する。
綴喜都市計画区域の八幡市で美濃山古寺3・7f、八幡インター南2・9fを市街化区域に編入する。
京田辺市では松井11f、松井山手0・1fを市街化区域に編入する。南田辺東・西102・8fについては、開発熟度が増すまで市街化区域への編入を保留する特定保留に設定した。
松井11fの一部では、物流不動産の所有・運営・開発を手がけるプロロジス(東京都千代田区)が賃貸型物流施設「プロロジスパーク京田辺」を開発する計画がある。27年4月公表時の内容によると、第二京阪道路京田辺松井ICから東へ約300mに位置する京田辺市松井の約7万u(山林と更地)に6階建、延約15万6000uの物流施設を建設する計画。29年春に着工し、30年夏の完成を予定する。
松井山手0・1fでは将来的に民間保育園の拡充が構想されている。
このほか、相楽都市計画区域の精華町で狛田西116fについて、開発熟度が増すまで市街化区域への編入を保留する特定保留に設定した。