県総務部行政改革推進課は、2012年3月に策定した「公の施設の見直し方針」を改定する。見直しの対象となる施設は、公の施設107施設のうち、本年6月末までに廃止・移譲した施設(手賀沼親水広場)及びインフラ関連5施設(上水道・工業用水道)を除く101施設。年度内に見直し方針案を策定し、パブリックコメントを実施した後、県行政改革審議会(会長・辻琢也一橋大学副学長)の答申を得て、来年度早々にも行政改革推進本部(本部長・森田健作知事)で決定する。
先月開かれた行政改革審議会の第2回目では、廃止・移譲、あり方検討など6区分に分けた施設の見直し方針案が示された。
見直し区分は、「施設設置の政策効果」「施設の担い手の妥当性」「管理運営の効率性」をもとに実施した総点検の結果を踏まえ、@廃止・移譲A施設のあり方検討B施設内容検討C管理手法検討D有効活用策検討E現行維持――の6つに分類。施設ごとに対応方針が示された。
このうち廃止・移譲の対象となった猿田荘、松風園、乳児院は、いずれも民間への移譲が決まっている。また、施設のあり方検討のうち行徳野鳥観察舎は、耐震診断の結果、最小Is値が0・11で耐震性能の不足が指摘されたことから、今月28日から休館することとし、同審議会での結果を踏まえ対応を検討する。観察舎は1979年の建設でS造3階建て延べ605・78u。
同審議会は来月中に第3回目を開き、「施設のあり方検討」に区分された行徳野鳥観察舎、青少年女性会館と、「施設内容検討」のうちの生涯大学校(5学園)、少年自然の家・青年の家5施設、博物館5施設について審議する予定。
新見直し方針案による施設ごとの区分は次の通り。
【廃止・移譲】
▽施設を廃止・移譲する(3施設)=猿田荘、松風園、乳児院
【施設のあり方検討】
▽移譲等の可能性、利用方策の抜本的な見直し、今後のあり方等を検討する(9施設)=行徳野鳥観察舎、青少年女性会館、袖ケ浦福祉センター、福祉ふれあいプラザ、障害者スポーツ・レクリエーションセンター、いすみ環境と文化のさとセンター、酪農のさと、さわやかちば県民プラザ、総合スポーツセンター東総運動場
【施設内容検討】
▽施設の一部移譲や複数施設設置の必要性等について検討する(56施設)=生涯大学校(5学園)、少年自然の家・青年の家5施設、博物館5施設、自然公園施設5施設、文化会館4施設、高等技術専門校6施設、県民の森6施設、港湾施設(港湾緑地)9施設、都市公園12施設、図書館3施設
【管理手法検討】
▽指定管理者制度等の導入について検討する(3施設)=文書館、射撃場、都市公園八千代広域公園
【有効活用策検討】
▽施設利用率・稼働率の向上、広域利用の拡大、空きスペースの有効活用等を検討する(7施設)=西部防災センター、男女共同参画センター、消費者センター、日本コンベンションセンター国際展示場、東葛テクノプラザ、かずさインキュベーションセンター、かずさアカデミアホール
【現行維持】
▽運営改善を図りつつ施設を維持する(23施設)=富浦学園、生実学校、千葉リハビリテーションセンター、精神保健福祉センター、保健医療大学、鶴舞看護専門学校、野田看護専門学校、乳牛育成牧場、農業大学校、港湾施設船橋ボートパーク、千葉県県営住宅、総合教育センター、子どもと親のサポートセンター、総合スポーツセンター、総合スポーツセンター射撃場、国際総合水泳場、幕張新都心地下駐車場、病院局病院6施設