県総合企画部政策企画課は、東京オリンピック・パラリンピックの本県での一部開催を受けて「2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の成功に向けた取組検討調査業務委託」及び「オリンピック・パラリンピック競技の普及・振興事業業務委託」の2件の企画提案を募集していたが、このほど最優秀提案者を決定した。取組検討調査は三菱UFJリサーチ&コンサルティング(東京都港区虎ノ門5―11―2)、普及・振興事業は電通グループ共同企業体(代表・電通東日本、構成員・電通本社)が選定された。
契約期間はいずれも2016年3月25日。取組検討調査は2000万円以内(消費税込み)、競技の振興・普及事業は1500万円以内(同)を限度に契約を締結する。応募者は取組検討調査が4社、普及・振興事業が1JVと4社。
取組検討業務は、2020年の東京オリンピックでレスリング、フェンシング、テコンドー、パラリンピックでゴールボールなど4競技が本県で開催されることになったことから、大会の開催にあわせて実施される文化プログラムの内容やボランティアの運営手法、会場となる幕張メッセ周辺地域での活性化方策について、今後の取り組みを推進するための調査検討を行う。
具体的な調査内容は、@文化プログラム実施のための事前調査Aボランティアの組織化・管理に関する調査B大会会場周辺の活性化に関する検討C県内への経済波及効果(定住的効果)の把握及び2020年会場周辺地域の完成予想図の作成など。
このうち、会場周辺の活性化に向けた検討では、周辺地域でのイベント等の活性化対策と、開催地であることを活用した幕張の国際的ブランドイメージの創出方法を検討。活性化対策では、花による景観形成、エリアWiFiの設置、立地企業・住民との連携体制などについて調査し、会場周辺のにぎわいの創出について検討。国際的ブランド創出では、幕張新都心のブランド化及びその発信手法について検討する。
また、将来の経済波及効果算定に向けた条件整理のため、県内への経済波及効果(定住的効果)を把握し、会場周辺地域のレイアウト・体制図を作成する。
このほか、文化プログラムの事前調査では、@外国人に発信する効果的なテーマ及び発信方法の調査・検討A経済効果や地域振興への貢献事例の調査B留学生を対象としたモニター調査を実施。ボランティアについては、過去のオリンピックや県内の大規模イベントの実績を参考に、開催期間中に必要な都市ボランティアの体制とその管理手法について調査・検討する。
一方、競技の普及・振興事業業務は、県民の競技に対する理解促進、機運の醸成、さらには競技人口の増加を図るため、県内の競技団体の協力のもと、本県開催3競技に関する体験会やスポーツ教室を実施する。
具体的には、@大型集客施設での体験会の実施Aトップアスリートによるスポーツ教室の実施Bイベント開催用製作物の作成など。