全国中小建設業協会(全中建、松井守夫会長)の全国ブロック別意見交換会が、12月8日に大阪市内で開かれた。受注者側からは、全中建、大阪府中小建設業協会の役員が参加し、国土交通省、近畿地方整備局の担当者と、品確法の運用指針の浸透や人材確保・育成などをテーマに意見を交わした。
松井会長は「年間を通じた事業費の確保、工事発注の平準化、歩切りの撤廃などを国に強く要望している。まだまだ100%ではないが、おいおい改善が図られていくはずだ」と取り組みを説明。続いて「労務単価を3回引き上げていただき、大変感謝している。ただ、(建設業界以外の)一般産業と比較するとまだまだ開きがある。これからも陳情活動に引き続き取り組みたい」と語った。
三原金一大阪府中小建設業協会会長は「貴重な機会をいただき大変感謝している。有意義な意見交換にしたい」と述べた。
意見交換会では、「労務単価の引き上げと工事発注の平準化を通じて若者の雇用が可能になる。業界団体として高校や専門学校へのPR活動を積極的に進めていく必要性がある」「人材確保・育成のためには週休2日制は避けて通れない」といった意見が挙がった。
国交省は各種業界への若年者の就職動機として「給料、福利厚生、将来の希望」の3点を例示。給料は労務単価の引き上げ、福利厚生は社会保険や週休2日制、将来の希望は20〜30年後の専門性や周囲からの評価などが該当すると説明し、「元請け、下請け、発注者の三位一体で取り組む必要がある」と指摘した。
提供:建通新聞社