建通新聞社(神奈川)
2015/12/09
【神奈川】神奈川県 恩廻公園の調節池に情報伝達システム
神奈川県は、総務省の「観光・防災Wi−Fiステーション整備事業」で恩廻公園の調節池にトンネル内情報伝達システムを整備する。2015年度に調査設計を行い、16年度以降に整備・供用する見通しだ。
横浜川崎治水事務所の所管。恩廻公園調節池の地下トンネルのPR活動に伴う利用者の安全確保のために、地下トンネル内へのWi−Fiアクセスポイントの新設と地下トンネル内の気象情報警報装置の設置に向けた調査委託を行い、情報伝達システムを構築する。
本年度の調査設計では、まず管理棟、周辺敷地、立て坑、トンネル、管理立坑上屋、換気立坑上屋などの現況を把握。既設警報発令システムの現況を確認した上で、情報伝達システムの概略・予備検討を行う。
地下トンネル内へのWi−Fiアクセスポイントの新設、既設の警報発令システムによる地下トンネル内の気象情報警報装置(新設も可能)に関して、単独または組み合わせによる検討を行い、、施工性、機能性、経済性などの面から最適なシステムを選択。工事の発注が可能な図面、数量計算書、仕様書などを作成する。
恩廻公園の場所は川崎市麻生区下麻生3ノ1ノ1。鶴見川と麻生川の合流点上流にある。鶴見川の洪水対策として建設した調節池とその周辺を公園として整備。管理棟では、調節池の構造、鶴見川や周辺の自然などを紹介する展示室を設置している。
調整池は長さ600bのトンネルで容量は約11万立方b。排水ポンプが2台ある
総務省の「観光・防災Wi−Fiステーション整備事業」は、観光拠点や防災拠点における公衆無線LAN環境整備を行う地方公共団体に対して、その事業費の一部を補助する。14年度の補正予算で事業化された。
観光拠点では、無移動環境に適したWi−Fiにより、訪日外国人、観光客の利便性を向上。防災拠点では、耐震性の高いWi−Fiにより、来訪者や住民の災害時の安全を確保する。
提供:建通新聞社