徳島県地域医療総合対策協議会(会長・香川征徳島大学学長)の2015年度初会合が3日、徳島市内で開かれ、地域医療介護総合確保基金(医療分)にかかる県計画と県地域医療再生計画の今後の取り組みについて審議、これを了承した。会合で県は地域医療介護総合確保基金の15年度事業計画の最終案を示し、県計画の国提出と、交付決定後の予算執行を急ぐ考えを表明した。
15年度の県への基金配分は、第1次配分の21・1億円のほか、新たに追加された第2次配分では、徳島赤十字病院の日帰り手術センター整備支援の1億1400万円などを盛り込んだ5・5億円の配分があり、最終的な基金規模は26億6391万円(国費17億7594万円)となった。内訳は病床機能分化・連携事業に18億7178万円、在宅医療推進事業に2億6989万円、医療従事者養成確保事業に5億2223万円。
このうち病床の機能分化・連携のために必要なハード事業などを進める病床機能分化・連携事業では、医療提供体制の改革に向けた施設・設備の整備に18億7200万円を充てる。主な事業メニューは▽阿南中央医療センター(仮称)整備事業(10億円)▽徳島赤十字病院日帰り手術センター(仮称)等整備支援事業(1億1400万円)▽病床機能分化・連携促進基盤整備事業(6億8000万円)▽遠隔画像診断システム整備事業(4600万円)▽ICT地域医療・介護連携推進支援事業(700万円)▽ICT在宅医療拠点基盤整備モデル事業(400万円)−などとなっている。これら事業費は15年度分の事業費として予算執行を目指していく。
一方、国の地域医療再生臨時特例交付金を活用し、医師不足や救急・災害医療体制の強化などを進めてきた県地域医療再生計画の今後の取り組みについては、15年度が最終年度に当たる同計画の執行状況と15年度の事業計画などについて説明。基金の執行状況が15年度末累計額で99・8%と、ほぼ計画通り進捗していることが報告された。また、同計画の施策については、16年度以降も地域医療総合確保基金を活用して取り組んでいくことを確認した。
提供:建通新聞社