北陸地方整備局と富山県建設業協会との意見交換会が4日、富山市の高志会館で開かれ、市町村における発注関係事務の適正な運用などに関して意見を交わした。
この日は整備局から藤山秀章局長、小口浩企画部長、藤田昌邦建政部長ら12人、協会側からは近藤駿明会長、竹内茂、山本隆両副会長、常任理事ら17人が出席した。
冒頭、藤山局長が、「改正品確法に基づき、それぞれの発注者がやるべきことを一つ一つ積み上げることが必要。最終目的は仕事の対価として利益を得て、働く方が仕事に見合った収入を得ること。それが長い目で担い手の確保・育成につながる」と述べ、「富山県の工事請負額は、対前年度比で30%以上のマイナス。補正予算で少しでも多く組むよう努める。富山、石川は新幹線効果で景気が良いように映っており、人手不足の報道も含め、予算編成への影響を心配している。地域と首都圏の実情の違いを伝え、来年度予算では対前年度を超えるよう努力したい」とあいさつ。
一方、近藤会長は、「今年度予算の執行状況は、北陸3県で特に富山県が極端に落ち込み、全国でも1、2位。全く仕事のない会員企業が多くおり、早く補正予算を成立してほしい。地域に根付いた業者が生き残り、地元業者が仕事を確保できるようにしていただきたい」と求めた。
意見交換ではまず、協会側が計画的な社会資本の整備と維持保全の推進に向け、公共事業予算の安定的・継続的な確保を要望。これに対し整備局は、予算と社会資本整備重点計画の内容を説明し、理解を求めた。
市町村における発注関係事務の検証と指導を求めた点では、局側が発注者協議会の県部会は全市町村で構成し、対応結果はホームページで公表していると説明。また、ワーキンググループで、全市町村へのアンケート調査を実施しており、実態を把握した上で、各市町村の状況に合わせた支援策を、県とも相談し練りたいと答えた。
総合評価落札方式における「地域精通度」の評価見直しを求めた件では、局側が他の評価項目とのバランスを考え、変更は難しいとの方針を述べた上で、総合評価の二極化から3、4年が経過し、いろんな状況が発生しており、今後本省と一緒に議論していく課題、との認識を示した。