一般社団法人日本海上起重技術協会(寄神茂之会長)および北陸支部(本間達郎支部長)、全国浚渫業協会(川島毅会長)と日本海支部(田代學支部長)、日本港湾空港建設協会連合会(川嶋康宏会長)と北陸港湾空港建設協会連合会(本間達郎会長)の港湾3団体は3日、北陸地方整備局との意見交換会を新潟市中央区の新潟グランドホテルで開催した。
冒頭のあいさつで、本間支部長は「作業船の維持や乗組員の確保に回す資金的余裕がなくなっている。適正利益確保のための施策を実施してもらっているが、抜本的解決には程遠い。意見交換を有意義なものに」と述べ、川島会長は「グラブしゅんせつ工事量の確保・増大、中小企業の受注増大に特段の配慮をお願いしたい」と話した。寄神会長は「受注機会の増大につながる入札制度改革、下請け価格の適正価格を図る施策などを」と要請し、川嶋会長は「アンケート調査から出た切実な生の声を要望させてもらう。前向きな回答をお願いする」と語った。
これを受け、北陸地方整備局の田所篤博次長は「職場の魅力向上、社員の処遇改善、若手技術者の確保・育成、技術の継承、技術開発など多面的な取り組みには、適正な利潤の確保が必要。このような意見交換は大きな意味を持つ」と応えた。
意見交換では、港湾事業予算や受注拡大、工事量確保に関して、整備局側は「作業船を維持していくことは重要と認識。必要予算の確保や早期発注に努める」とし、積算基準と実態の製作個数の乖離(かいり)では「北陸の実態を調査し、本省に伝える」と返答。Bランク対象工事の確保の要望には、「前年度を上回る件数が目標で達成できた。来年度も引き続き取り組む」と答えた。そのほか、作業船に掛かる税負担軽減や建造に係る支援制度の創設、低入札調査基準価格の引き上げ、中期的事業計画の策定・公表などを要請した。