国土交通省北陸地方整備局と石川県建設業協会との意見交換会が3日、金沢市のホテル日航金沢で開催された。
この日は、整備局側から藤山秀章局長ら12名、協会側から北川義信会長ら25名がそれぞれ出席。冒頭、藤山局長が「今年度は品確法改正元年であり、効果はまだこれからだが、発注者協議会の代表として企業がしっかりと利益を上げて収益を得るように対策を進めていきたい」とあいさつ。北川会長が「建設産業再生の最重要課題は公共事業予算の安定的確保。厳しい財政状況だと思うが、配慮をお願いしたい」とあいさつした。
意見交換に移り、協会側から、▽2015年度の大型補正予算の早期編成▽16年度公共事業予算の今年度以上の確保、および中長期的な予算の確保▽改正品確法(運用指針)の市町も含めた完全運用▽担い手の育成・確保▽低入札調査基準価格等のさらなる引き上げ(地域別基準)▽発注時期や施工時期の平準化▽発注見通しの国交省、県、市、町一体の公表▽生産性向上(ICTとプレキャスト化)▽労務単価のさらなる引き上げと現行調査方法の見直し▽地域建設業(地域に密着した建設企業)への受注機会の確保・拡大―についての議題が提案された。
このうち低入札調査基準価格等に関しては、受注競争の激しい地域で最低制限価格付近での落札が常態化している中、こうした事態を回避するためには低入札調査基準(最低制限価格基準)の引き上げが最も効果的とした上で、全国一律の基準ではなく大都市圏と地方部、あるいは工事規模に応じた基準に出来ないのか検討を要望。受注機会の確保では、工事実績が少ない優良企業にも入札参入が出来るよう、指名競争入札要件の拡大、または一般競争入札における地域要件や実績要件などのウエートの見直し(参加要件の緩和)、小規模発注ロットの設定を要望した。