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北海道建設新聞社
2015/12/02

【北海道】北見市新庁舎の基本設計案、耐震構造で7階延べ1.7万u

 北見市都市再生推進室は新庁舎建設の基本設計案を明らかにした。新庁舎は直接基礎のSRC造、地下1地上7階、延べ1万7500m²の規模で、耐震構造を採用。東西両端にエレベーターや水回りなどを集約し、中央部に南北に開けた空間を確保する。執務室は天井を張らない断面とし、階高を抑える。概算事業費は基本計画から4400万円増の118億2400万円。年度内に実施設計に入り、2017年度に着工する。
 久米設計・都市設計研究所・清和設計共同体が17年8月末まで進める基本・実施設計のうち、基本設計が10月末に完了したため、11月30日の市議会都市再生整備特別委員会で報告した。
 フロア構成を見ると、1、2階に市民環境部と総務部の一部、保健福祉部、子ども未来部、まちきた大通ビル(パラボ)との上空連絡通路を配置し、市民窓口を集約。3階に市民環境部や都市建設部、4階に市長室や災害対策本部室、企画財政部、総務部などを置く。5階に商工観光部、農林水産部、入札室などを配置し、6階は議場や委員会室、議会事務局など議会フロアとする。地下1階と7階には機械室を設ける。
 1、2階は南側に行政窓口と執務空間を寄せ、北側に市民ロビーを置く。3階は中央に通路を設けて南北に執務空間を配置。4、5階は北側に執務空間をまとめて南側の窓際を市民通路とし、職員利用エリアとの動線を分離する。6階は中央にロビーを設け、段床式の対面演壇レイアウトを採用した議場、各委員会室を南側に配置する。
 市特産品のハッカを連想させる白色や透明を修景要素に取り入れ、低層部はガラスを基調に開放性を高める。地震時の天井材落下防止に向けて執務室に天井を張らず、空調は床吹き出しシステムを基本とする。張り替え容易なタイルカーペットを執務室で採用し、市民ロビーや議場などは地域木材の使用を検討する。
 敷地利用計画では、東側にメーンエントランスと車寄せを配置し、庁舎を囲むように敷地全体で150台分の駐車場を確保。このほか、太陽光発電システム設置や地中熱ヒートポンプの採用、自然換気や採光など自然エネルギーを有効活用する。
 概算事業費の内訳は、用地取得費17億4900万円、調査設計費2億2400万円、建設工事費88億8700万円、外構・解体費など7億3600万円、備品購入費2億2800万円となっている。
 この日の委員会では、並行して進めた複合交通ゾーン基本設計の報告もした。駅利用者の減少を踏まえて駅前広場を約3500m²に縮小。パラボに併設しているバスターミナルを駅前広場とパラボの間に移設し、約4600m²の交通広場と位置付ける。
 駅前広場では、1車線で一方通行のロータリーを置き、タクシー乗降場と一般車両乗降場各2バース、福祉車両乗降場1バースを確保するほか、中央部にタクシー待機場6台分を設ける。また、ロータリーに隣接して21台分の短時間用駐車場を用意する。
 交通広場では、斜め並列形状のバス乗降場5台分を配置し、都市間バスと郊外・市内バスの乗降を1カ所に集約する。乗降場正面には待合席60席、発券カウンター4カ所、事務室、トイレがあるバス待合所を置く。
 概算事業費は測量試験費4267万円、用地取得・物件補償費2億4739万円、工事費8億580万円の計10億9586万円。年度内に実施設計に移り、17―18年度での整備を予定している。