大分河川国道事務所は、11月26日から4ヵ所で、国道10号高江拡幅に伴う地元説明会を始めた。事業の概要を説明し、その場で幅杭設置の了解を得れば、すぐに幅杭を設置、用地測量に入るという手続きの一環。初日の昆布刈公民館での説明会には30人以上の住民が参加した。説明会の場で幅杭設置、用地測量への住民の了解を得られた。
国道10号は、北九州市から大分市、宮崎市を経由して鹿児島市に至る、東九州地域の社会、文化、産業、観光などの振興を図るうえで重要な主要幹線道路。うち高江地区(大分市鴛野〜同市中判田間L=2800b)の交通量は、九州地方整備局直轄国道の2車線区間としては最大の、1日あたり約3万5000台で、渋滞や事故が慢性的に発生している。朝夕の時間帯は特にひどく、周辺の生活道路に迂回する車も多く、周辺の交通渋滞、事故多発の原因にもなっている。
このため27年度から拡幅事業を開始。起点は敷戸南交差点から終点は判田郵便局前交差点まで。測量設計業務・道路予備設計の修正を28年3月30日までの履行期限で西日本コンサルタント鰍ェ行っている。総事業費は約85億円、うち工事費は約40億円を想定。
拡幅事業では4車線、幅員を25bとし、車道部は上下線各7b2車線、中央分離帯1b、両側に2・5bずつ歩道、自転車道を設ける。現道はJR豊肥本線に接しているため、自衛隊弾薬庫側を拡幅する。歩道、自転車道、車道は縁石で分離し、自転車道は車道と同じ方向の一方通行とする。交差点部分には右折レーンを設置するが、その他の区間は中央分離帯を設置し、走行車両の安全を確保する。全ては安全第一を優先した設計。
昭和48年に都市計画決定されたため、計画道路用地上に建物は少ないが、店舗の駐車場などは多い。一方、関係機関(防衛省、大分市水道局など)との協議が必要な箇所もある。用地買収や協議がまとまれば工事を発注する。
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大分建設新聞社