北海道建設新聞社
2015/11/30
【北海道】札幌市の16年度予算、各局からの一般会計要求総額は9459億円
札幌市は27日、2016年度の各局予算要求概要を公表した。一般会計の要求総額は15年度肉付け補正後比5%増の9458億8000万円を積み上げた。学校改築では、中の島小など3校に着工する予定。231号交差点に隣接する創成川橋から整備を開始する屯田茨戸通をはじめ16路線の街路改良などには約119億円を求めている。15年度中の組合設立を受けて本格始動する北4東6周辺、南2西3南西、北8西1、北3東11周辺の4地区の市街地再開発補助には約63億円を計上。新規では真駒内地区防災拠点施設強化の用地取得費と基本実施設計費や、中央区役所庁舎整備に向けた調査検討費を盛り込んだ。
主な局別要求額を見ると、建設局が5.7%増の671億6100万円。街路改良費は16路線の街路整備のほか、電線類地中化、生活道路整備で約119億円を計上。道路改良費は西野真駒内清田線をはじめ5路線などに約69億円を充てている。橋梁長寿命化は澄川高架橋など6橋の耐震補強とあいの里福移こ線橋など33橋に合わせて45億円を見込む。宮の森北24条通の北24条大橋継続費には約11億円を要望。改築する豊平区土木センターの実施設計などに約4900万円を配分する。
市民まちづくり局は、48.3%増の130億5600万円。路面電車活用推進で既設線の改修に約4億7000万円、地下鉄東豊線さっぽろ駅の連絡通路柵撤去に伴う機器・システム開発などに約3億6000万円を計上。新規では、市有地を核とした都心のまちづくり基本構想案検討や、総合交通計画の見直し検討に取り掛かる方針。中央区役所庁舎整備は移転を視野に調査検討を進める。
観光文化局は60.6%増の264億3400万円。札幌ドームの保全改修に約7億9000万円を計上。再開発事業で移転改築する中央体育館の実施設計と土地取得相当の負担金には約14億円を積み上げた。
都市局は15.5%増の309億9800万円。市営住宅では東雁来団地3号棟を16―17年度の2カ年で整備するほか、同じく2カ年で光星団地2号棟の耐震改修・全面的改善を実施。再開発は北4東6周辺など4地区を推進し、苗穂駅移転橋上化事業の負担金には約12億円を見込む。
18.6%増の446億2000万円を要求する教育委員会は、新規着工となる本通小、中の島小、中央中の3校を含む学校改築に約70億円を計上。実施設計は中央、栄西、澄川の3小学校、基本設計は羊丘、発寒西、東白石の3小学校で予定している。格技場新築は丘珠中、中の島中の施工を予定し、藻岩中では実施設計に入る。学校施設改修は小中学校210校の緊急整備などに約67億円を充てた。統廃合で芸術の森地区に新設する小学校の調査研究にも取り組む。
消防局は74.9%増の79億6500万円。南消防署移転改築に合わせた真駒内地区防災拠点施設強化の用地取得費と基本実施設計費に約3億2000万円を挙げた。
環境局は1.1%減の293億9400万円。街区公園5カ所をはじめとする公園造成費に約15億円、老朽施設更新などの公園再整備費に約13億円を計上。円山動物園はアジアゾウの新獣舎建設費などに約2億8000万円を要求している。
保健福祉局は1.8%増の3151億9500万円。16年度着工分4カ所を含む広域型特別養護老人ホーム7カ所整備に関する要望額が約7億円となっている。
子ども未来局は11.7%増の959億8100万円。私立保育所新築3カ所と増改築1カ所、改築1カ所の補助に約7億4000万円を見込む。
危機管理対策室は、94.5%増の9億7000万円を要求。多重無線ネットワーク高度化で約3億7000万円、避難場所の環境整備で応急救援備蓄物資の増強などに約1億8900万円、防災拠点倉庫の整備に6200万円を充てる。