香川県と6市8町(直島町除く)で構成する香川県広域水道事業体設立準備協議会(会長・浜田恵造県知事)の2回目の会合が19日、県庁で開かれ(写真)、広域水道施設整備計画概要図等(案)、広域化の主要スケジュール(案)などについて審議し了承を得た。経年施設更新計画策定の基本的な考え方も了承された。2018年度からの広域水道事業開始に向け、17年度秋の企業団設立を目指す。企業団設立までには県市町議会での企業団設立協議の議決のほか、広域施設整備計画・経年施設更新計画についての関係団体との調整が必要になる。
水資源の一元管理や円滑な水融通のために浄水場や導水、送水、連絡管の再構築を図る広域水道施設整備計画案によると、西讃地区は西部浄水場から山本財田配水池送水管を整備。山本財田配水池を新設し新配水池からそれぞれ山本町と財田町に送水管を整備する。渇水時等の非常時に既存水源を活用し安定的な給水のため、旧財田町水源から西部浄水場に導水管を整備。同様に観音寺市にある、一の宮浄水場から下林浄水場に導水管を整備し緊急時に備える。
中讃から綾川系では浄水場の統廃合で中部、綾川、東部浄水場などを広域化後も運用しつつ、中部浄水場は送水ポンプを整備し中部配水池を新設。四条浄水場廃止に伴い四条ポンプ場を新設するほか、高屋原浄水場から四条地区に配水するため、同浄水場の高度処理施設能力を増強する。四条浄水場から丸亀市導水管への接続導水管を整備。このほか、琴平町内水源地から丸亀市導水管へ接続導水管を整備し、中部配水池からの五条浄水場送水管や丸亀市加圧地区送水管を整備。丸亀市綾川浄水場水源から香川用水導水管へ接続導水管を整備し、西山入水点送水ポンプの増強や西山配水池の増設を行う。
まんのう町簡易水道は統合。高松市中心部では東讃地区に送水するため、東部浄水場から岡調整池への送水管整備や、同調整池から東讃地区への送水管を整備する。川添浄水場を廃止し高松市内の配水エリアを変更することに伴い、御殿配水池を整備。既存水源を活用するために坂瀬取水所から浅野浄水場まで導水管、東部浄水場まで連絡管を整備する。高松市南部では綾川町の綾上町浄水場を廃止。生子配水池増設と綾上浄水場へのポンプ場新設や同浄水場への送水管の整備を行う。高松市の一ツ内浄水場と後川浄水場を廃止し、そこに送水するために既存配水池や配管を活用しつつ、送水ポンプや送水管を整備する。三木町の堂ケ平浄水場の廃止に伴い、さぬき市からの送水管を整備する。
東讃地区へ導水するため田面調整池への送水管を増強。門入、石神浄水場などの水源を門入浄水場に集約して浄水処理能力を拡張する。これにより石神浄水場から門入浄水場導水管の整備や門入浄水場から新平尾配水池まで送水管を整備する。また、県水送水管〜隠谷配水池送水管を増強し隠谷配水池を増強。同配水池から津田町配水管を増強する。水主浄水場を廃止し県営水道からの送水に切り替えるため、水主浄水場での導水ポンプを整備する。水主浄水場の水源を入野山浄水場へ導水する。
土庄町・小豆島町では中山浄水場を廃止し肥土山浄水場から送水するために同浄水場の更新や送水ポンプ、送水管を整備する。また、既存の水源を活用するために北山浄水場の水源を肥土山浄水場に送水するため導水管を整備する。
広域化スケジュールでは企業団設立に向けた手続きのほか、本年度取り組む施設整備等詳細調査業務を踏まえ16年度に広域施設整備計画・経年施設更新計画を水道事業認可手続きなどと整合させながら、関係団体と調整する。
提供:建通新聞社