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日本工業経済新聞社(山梨)
2015/11/27

【山梨】甲府市リニア検討委 土地利用など協議へ

 甲府市リニア活用策検討委員会(丸山正次会長)が26日に開催され、これまでのリニア駅周辺整備の検討状況のほか、(仮称)市リニア活用基本構想の策定に向けた検討とスケジュールについて協議をした。
 基本構想は、リニア中央新幹線の開業がもたらす効果を最大に享受し、国際交流都市甲府の実現を図り、地域の魅力を高め、市全体を活性化させるため、策定するもの。
 今後の同検討委員会の中で、土地利用や基盤整備、活性化策や駅周辺整備の方向性を確認し、来年11月ごろに基本構想(原案)を取りまとめる。
 リニア活用基本方針として、リニアの開業効果や市が抱える課題と、その対応策を整理・検討し、市の活性化に繋げるための基本的な方針を定めていく。
 またリニア駅周辺地域の土地利用と整備方針では、リニア開業に伴う乱開発を防止し、計画的なまちづくりを行う。
 そのうち、駅近郊については、▽移住、定住を視野に入れた新たな居住環境の整備▽産業振興に資する企業誘致のための環境整備▽市の課題解決・活性化・国際交流都市に繋がる施設−などを検討する。
 主な内容として、土地利用の基本的な考えや必要に応じて導入する施設などの配置、駅から1q以内は土地利用や基盤整備の具体的な検討を行う。
 一方、駅前については、県の基本方針に既に示された導入機能などの内容や規模を検討する。
 出席した委員からは「農耕者の代替地や水害対策などの地域の要望を出しているが回答がない。地元にリニアの対策室を設置出来ないものか。そこに行けばリニアのことが分かるように」と提案。また別の委員からは「リニア駅から国道までのアクセス道の整備をしてほしい」と要望した。
 会議前には、委嘱状交付式を行い、樋口雄一市長が「リニア中央新幹線の開業がもたらす効果を最大限に生かす中で、最重要課題である人口減少対策や産業、観光の振興などを図るため、本年度から2カ年で市リニア基本構想を策定する」と述べた。