有機ELパネル開発のJOLED(ジェイオーレッド、東京)、日機装グループの日機装技研(東京)、産業用焼却炉のアクトリー(白山市)の3社が、石川県内に本社機能の一部である研究開発部門を移転、新設するのに伴い、国および県から税制優遇措置を受けることが25日、谷本正憲知事から発表された。
JOLEDは、京都市と厚木市にある研究開発部門を、資本関係があるジャパンディスプレイ石川工場内(川北町)へ移転し、有機ELディスプレイ量産技術を研究。投資額は約200億円。工事はラインの変更が中心で、16年春に稼働。これに伴い約50人が移転する。
日機装技研は約数10億円を投入し、「深紫外線LED」の研究開発部門を東京都東村山市から日機装白山工場へ移転し、同工場で量産している深紫外線LEDの研究開発、生産を一貫体制で構築。12月に着工し、16年1月に事業開始となる。約20〜30人が移転する。
アクトリー(白山市水澄町375番地、水越裕治代表取締役社長)は、約10億円を投入し本社工場敷地に複合研究開発拠点を新設する。建設規模はS造2階建て延べ約2500平方メートルで、12月18日に数社から見積もり徴集となる。来年1月に着工し、9月の操業予定。設計は五井建築研究所(金沢市)が担当。
東京大学先端科学技術研究センター、石川県工業試験場と共同で開発する太陽光と熱を利用した発電システムの実用化促進、焼却熱を利用した発電する焼却プラントの開発に取り組む。