富山県建築設計監理協同組合(藤井均理事長)の「設立50周年記念式典・祝賀会」が20日、富山市の富山県民会館バンケットホールで開かれた。組合員や来賓、協力団体・共栄会の会員ら130人が出席し、50周年の節目を盛大に祝った。
式典で藤井理事長は、「昭和38年誕生の県民会館は、県外大手事務所の設計だった。これをきっかけに「県内の建築物は県民の手で」をスローガンに、県内の建築士事務所が団結。官公需における建築物の設計監理業務の共同受注を目的に、昭和40年に当組合が設立した」と述べ、「設立のきっかけである県民会館がこの春、北陸新幹線開業に合わせ、県内初のレトロフィット免震構造でリニューアルオープン。組合が担当した大型プロジェクトであり、非常に感慨深い」と語った。
また、「富山県を代表する建築士事務所の集団として、設立当初の理念を忘れず、50周年を一層の飛躍と発展の好機と捉え、明確なビジョンの下、さらなる自己研鑽に努め、これまで以上に信頼される組合を目指すとともに、富山県の建築文化の創造に寄与していく」と式辞を述べた。
表彰式では、特別功労者として元理事長の稲葉実氏と押田洋治氏、前理事長の堂田重明氏、元役員の鈴木信夫、三吉外男、上田邦雄の各氏、前共栄会会長の白川明吉氏と現共栄会会長の河上弥一郎氏に藤井理事長から感謝状が贈呈。優良職員表彰29名を代表し、亀谷尚忠氏(三四五建築研究所)に表彰状が手渡された。亀谷氏は「この歳になり健康が第一とつくづく思う。今までに培ったもので、教えることがあれば教えて行きたい。私自身も勉強の最中。ご指導を仰ぎながら頑張りたい」と謝辞を述べた。
来賓の新庄幹夫県土木部次長(知事代理)は、「本県では陸・海・空のインフラ整備が大きく進展。国では強くしなやかな国づくりに加え、地方創生や地域活性化に向けた取組みが本格的に進められている。この好機を最大限に生かし、各般の施策に官民一体となり取組み、県民の安全・安心な暮らしの基盤となる社会資本整備を着実に進めたい」と話し、「建築設計・工事監理やまちづくり、地域開発の企画立案、建築物の耐震診断など、貴組合の役割はますます大きくなる。50周年を契機にさらに飛躍し、建築設計監理技術の向上と業界・地域の発展に一層尽力いただきたい」と祝辞を述べた。
続いて、五十嵐務県議会副議長(議長代理)は、「住まいや公共建築物に対する県民の安全・安心への関心の高まり、ニーズの多様化により、建築設計や工事監理の業務は複雑さを増している。これまで培った技術やノウハウを生かし、地元の風土に根ざした建築設計の実施、一層の技術向上に取り組み、良質な社会資本整備の推進役として、今後とも支援、協力を賜りたい」と祝いの言葉を寄せた。
宮腰光寛衆議院議員、野上浩太郎参議院議員、田畑裕明衆議院議員も祝辞を述べた。
一方、祝賀会では、式典委員会の押田洋治委員長が、「組合がこの後も20年、30年と続くよう一致協力して頑張りたい。これからのひとときを、一緒に歓談してほしい」と開会あいさつ。
土肥義一県土木部営繕課長の発声で乾杯した後、来賓から県議会議員の米原蕃自民党県連会長代行と中川忠昭幹事長も祝辞を寄せた。中締めでは、共栄会の河上会長の主唱で万歳三唱、50周年記念特別委員会の堂田重明委員長が返礼の万歳を行い、県設監協の金山泰夫専務理事が閉会のあいさつを述べた。
なお、記念式典に先立ち、奥山清行氏による講演会も開かれた(講演内容は後日掲載)。