大阪市住之江区が進める、咲洲ウェルネスタウン計画の実現に向けた準備が進んでいる。計画の一翼を担う南港渚小学校、南港緑小学校、南港南中学校を統合する小中一貫校整備は、校舎増築の建築本体工を2016年度9月市会案件で発注する見通しだ。
小中一貫校は南港南中の敷地に増築し、普通教室20〜25教室を配置する。規模は鉄筋コンクリート造5階建て延べ約3000平方bを見込み、4階までに教室、屋上にプールを配置する。敷地内東側にある既設校舎の西側に南北に配置する形で建設する。運動場面積を確保するため、鉄棒などの遊具は今後設置箇所を調整して決める。18年4月の開校を目指す。
増築と既設校舎(鉄筋コンクリート造4階建て)改修の建築設計は共同設計(大阪市北区)、設備設計は施設工学研究所(大阪市北区)が担当、本年度内に実施設計をまとめる。場所は大阪市住之江区南港中3ノ5ノ14。
統合後の渚小と緑小跡地活用については、まだ決まっていないとしている。
このほか、川のある緑道などのにぎわい創出に向けた検討にも着手する。エリアマネジメント実施に向けた調査・検討業務は地域計画建築研究所(大阪市中央区)で本年度内にまとめる。業務では、港湾局管理の緑地について、主にソフト面からにぎわい創出につながる施策を検討する。場所は大阪市住之江区南港中2〜5丁目。
同緑地のハード整備では、川のある緑道(5ブロック)について、現在も水が流れている咲洲高校南側を除く4ブロック(面積計0・26f)の埋め立て工を15年度から実施。発注予定工事には今後追加、15年度に2ブロック、16年度に残りの埋め立て工を完了し、その後のエリアマネジメント事業実施に備える。
同計画は、1977年のまちびらきから40年近くが経ち、平成40年代からタウン内の多くの共同住宅が老朽化の時期を迎えるのに備える。公園・緑地の豊富さやノーカーゾーンなどの特長を生かし、「先進的教育」「健康的環境」「暮らし・にぎわいの再構築」を軸に、スポーツ・健康づくりのまちづくりを目指している。
提供:建通新聞社