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日本工業経済新聞社(埼玉)
2015/11/24

【埼玉】地籍調査セミナーで最新動向学ぶ

 日本工業経済新聞社さいたま支局と埼玉県測量設計業協会の共催による新しい手法と技術で進める!地籍調査セミナーinさいたまが17日、浦和ワシントンホテルで開かれた。測量会社と土地家屋調査士が参加し、国土交通省や県の取り組み状況と最新の動向を学んだ。後援は埼玉公共嘱託登記土地家屋調査士協会、さいたま市測量設計業協会、日本国土調査測量協会関東地区事業委員会。
 基調講演では国土交通省地籍整備課の大澤祐一課長が、新技術を活用して地籍調査を効率化する必要性を述べた。新技術への対応が民間企業にもカギになるとの考えを明らかにした。「測量技術は日進月歩。地籍の世界にきちんと導入してコストダウンしないと、予算が足りない。お金がない中で前に進めていかなければならない」との考えを参加者に伝えた。
 同課の小門研亮課長補佐は地籍調査以外の測量成果を地籍調査と同等に扱う国土調査法第19条5項指定の仕組みを説明。土地改良や土地区画整理事業のほか、民間による宅地開発なども対象となることから「補助制度があるので、対象となり得る事業があればぜひ活用を検討してほしい」と述べた。
 関東地方整備局の中本繁事業認定調整官は発注している都市部官民境界基本調査について「工程管理を重視している」ことを伝えた。また「適切な履行期間を確保するため発注時期の早期化に取り組んでいる」ことも紹介した。
 県土地水政策課の川本充孝主査は「未着手と休止中市町村数の多いことが大きな課題」と述べた上で、特に「県東部と秩父地域がフィールドとして残っている」と語った。また民間へ包括的に委託する際に適正な事業実施ができるよう作成した「2項委託」発注ガイドラインについて説明した。
 最後に長生郡市地籍調査協会の石塚修理事長は「地籍調査は、公共事業以上に公共的な社会資本整備」と語り、地方創生に不可欠と指摘。署名活動による啓発効果を示した。包括委託を受けている同協会の取り組みを紹介した上で「測量士と土地家屋調査士が連携し使命感を持って早期完成を目指すべき」と呼びかけた。