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北陸工業新聞社
2015/11/20

【石川】間垣保存へ決意新たに/大沢・上大沢の重要文化景観/選定記念式典

 輪島市の「大沢・上大沢の間垣集落景観」が重要文化的景観に選定されたことを祝う記念式典は18日、同市大沢町の西保公民館で開かれ、関係者や地元住民ら約60人が地域の財産となっている間垣の保存・保全に向け決意を新たにした。
 式典で梶文秋市長は「NHK連続テレビ小説『まれ』の舞台にもなり全国からも注目を浴びたこのすばらしい景観を守り続けていくために、地元の皆さんと思いを共通にして、ニガタケ林の荒廃による材料不足などの課題解決に取り組んでいきたい」とあいさつした。来賓の森正樹市議会議長、宮下正博県議が祝辞を述べた。
 その後、関係者が間垣修復のセレモニーを行って重要文化的景観の選定を祝った。調査検討委員会で委員長を務めた麻生恵東京農大地域環境科学部教授が、間垣の保存・活用の方向性などについて記念講演した。
 能登半島外浦地域に位置する大沢・上大沢地区では、海に面する集落の外周部で高さ4〜5メートルの細いニガタケを垂直に立てて作った「間垣」と呼ばれる垣根を設置し、日本海特有の強い季節風から家屋を守っている。里山の資源を耕作と独特な形式の垣根として最大限に利用してきた独自の文化・生活様式などが評価され、10月7日に国の重要文化的景観に選定された。対象面積は1490・8ヘクタール。
 県内の重要文化的景観は、「金沢の文化的景観 城下町の伝統と文化」に続き2例目。

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