日刊建設工業新聞
2015/11/20
【鳥取】県が「緑化検討委員会」を設置
官民の総合的な緑化ビジョンを策定する「とっとりの緑化検討委員会」が18日、立ち上がった。会長には日置佳之鳥取大学農学部教授が就任。年度内にかけて緑化のあり方(総合ビジョン)をはじめ、民有地と公共施設の植栽整備・管理マニュアルを策定する。
委員は日置会長ほか、県造園建設業協会から片山俊彦、浅中茂の両副会長が加わり、樹木医、まちづくり関係者ら7人で構成。事務局は県緑豊かな自然課と県技術企画課が務める。
県は自然を活かした「グリーンウェイブ」による地域づくりを目指しており、都市緑化を一層推進するため、検討委の意見を踏まえ今後の緑化のあり方と整備・管理マニュアルを策定する。
第1回目の検討委では、事務局が▽緑化のあり方(総合ビジョン)の策定▽公共施設の緑化マニュアル改訂▽民間の緑化マニュアル策定▽緑化整備モデルの計画設計−の各検討事項を説明した。
審議では総合ビジョンから優先して検討することを確認。委員からは都会の緑化事業にはない「鳥取らしさ」を求める提案や、「緑」に愛着を持てるビジョンにすべきといった意見が上がった。
各マニュアルの策定は既存の「県公共施設緑化マニュアル(平成6年)」を時代にマッチするよう改訂し、緑化の意義や緑がもたらす効果も盛り込む。一方、民間地マニュアルでは事業者に緑化を義務づける内容も検討する。
また、緑化モデル事業は、県内メーン道路の沿道など公共空間を対象に導入スポットを選定。緑化モデルの基本計画を作成して整備する。
今後のスケジュールは、来年1月下旬の次回検討委で事務局が各協議事項の素案を提示。3月末にかけて総合ビジョンと各マニュアルを策定する。県緑豊かな自然課の濱江謙二課長は「策定までのスケジュールはかなりタイト。早くたたき台を出したい。県民アンケートもできればやりたい」と話した。