建設新聞社
2015/11/19
【東北・岩手】盛岡市動物公園活性化調査を日本経済研究所と契約
盛岡市は、開園後26年が経過した盛岡市動物公園の再整備に向け、官民連携を視野に入れた再生活性化事業調査を委託するため、指名型プロポーザルを行った結果、日本経済研究所と契約した。契約金額は1248万円。
同調査に当たっては、全国的にも動物園の官民連携による再生活性化事業の前例が無いため、民間資金等活用事業推進機構から推薦を受けた業者を指名し、技術提案を求めて選定。今月13日に正式契約した。
同市新庄字下八木田地内の市動物公園は1989年4月に開園。公園面積37・2fに約100種、約800頭の動物が飼育されている。入園者数は、開園時の26万人をピークに、現在は15〜16万人台で推移。また、施設の老朽化が進み、危険箇所が多数あり早急な対策が必要な状況となっている。
市の厳しい財政状況の中では、多額の費用を要する大規模なリニューアル事業の実施は困難であり、今後、財政状況の縮小が見込まれる中では、事業実施への環境はさらに厳しくなると推測される。
そこで、新たな事業手法である官民連携による事業実施の可能性について検討するため、同調査を実施。PPPやPFIなどの官民連携による事業実施の可能性について検討。2015年度内で調査を進め、16年度から事業実施に関する課題を検討する。
調査内容は、▽現状の把握および前提条件等の整理▽先行事例の調査および報告▽事業スキームの検討および構築▽基本構想の検討▽民間事業者の意向把握▽PFI事業導入可能性の検討▽事業可能性の評価▽事業スケジュールの検討▽実施に向けた課題整理▽運営計画案―など。委託期間は16年3月4日まで。
今後は、16年度で検討結果を踏まえた課題解決等を検討するとともに、その結果を公表する予定。
再生活性化構想の考え方として、動物を観察するだけの動物園ではなく、岩山地区の豊富な自然環境を活かし、顧客ニーズに応えたオリジナリティーある施設に更新し利用者の満足度を向上させることを目的とした運営を行う考え。
提供:建設新聞社