仙北市は、田沢湖庁舎で第7回庁舎建設特別委員会を開催した。市議会議員や市役所担当部局が集まり、市がまとめた庁舎整備基本構想で提示されている「角館総合病院跡地」以外の建設候補地として市内4カ所を示し、その利点や課題等を整理・検討したほか、田沢湖庁舎と西木庁舎の具体的な整備方針も確認した。
市内4カ所の建設候補地は、基本構想の建設候補地を比較検討するため前回の委員会で委員から提案された土地で、角館市街地を中心とするもの。庁舎を建設する場合に必要となるインフラ整備や整備事業費などを確認した。
田沢湖庁舎・西木庁舎の整備方針について、田沢湖庁舎は観光とスポーツ振興の拠点とする方針で現第2庁舎は解体する。田沢湖地区をスポーツ振興の拠点とするため、スポーツ振興室(仮称)を配置するほか、生保内武蔵野地区に総合体育館を建設する。
総合体育館は大規模大会も誘致可能なうえ、市の人口等も考慮して延べ床面積6,000u程度とする考え。アリーナやランニングコース、多目的ルーム、トレーニングルーム、屋外砂入り人工芝運動広場(テニスコート、多目的運動広場)等の整備を検討する。隣接する市民会館や武道館などとの連携により多用な運用効果が期待できるほか、周辺宿泊施設を利用した全国大会規模のスポーツ大会等の誘致、大規模災害時の避難場所としての役割も期待できる。
西木庁舎は、西木地区の地域づくりを進めるため、総合支所や中央公民館を設置する。1階には総合支所、中央公民館、農山村体験・交流推進室(仮称)の執務スペースのほか、市民交流サロン、調理実習室、和室、会議室などを配置する。また、児童会館の役割を兼ね、親子の交流や幼児から小学生まで楽しめるキッズスペース「こども広場」の設置も検討している。
2階は既存の集会室を大ホールとするほか、会議室、作品展示室、サークル・団体等の収納庫、図書室を配置するほか、喫茶室の設置を検討している。なお、西木公民館は解体し、跡地については今後活用法を検討する方針。
委員会では、議会や市民への中間報告に向けて方向づけができるように、基本構想に対しての意見を出し合った。コストや利便性から基本構想案で良いとの意見が出た一方で、「角館、田沢湖、西木の各地区からアクセスを考慮した土地に建設すべき」「市のシンボルとなるので、コストがかかっても新しい土地に新設すべき」などの意見が上がった。20年後、30年後の将来を見据えて建設地や規模を決定するため、次回の委員会では市長の意見も聞く考え。
提供:秋田建設工業新聞社