北陸地方整備局や立山砂防事務所、富山県、立山町、自衛隊ら19機関約60人が参加して14日、同町上東体育館で大規模土砂災害を想定した合同防災訓練が行われた。「学習型」で実施され、関係機関が協力しながら訓練にあたり、迅速かつ的確な災害対応行動ができているか確認、検証した。
訓練に先立ち、あいさつに立った長井隆幸立山砂防事務所長が「県内でも、いつ大きな自然災害が発生するかわからない。お互い協力して有意義な訓練にし、来るべき時に関係機関が冷静に災害対応ができるようにしよう」と呼びかけた。訓練では、局地的な集中豪雨により四谷尾、谷口、白岩地区で同時に土砂災害が起き、虫谷川流域で河道閉塞、目桑地区でも大規模地すべりが発生したと想定し、始まった。
訓練は「学習型」として行われた。「学習型」はファシリテーターと呼ばれる進行役が、想定した災害シナリオに沿って訓練参加者に質問し、回答を求める質疑応答型。迅速かつ円滑に対応する能力が高められるとともに、他機関がどのように対応しているか確認しやすいといった特長がある。今回は砂防フロンティア整備推進機構の牧野裕至さんが進行役を務め、シナリオに沿って各機関に質問した。訓練終了後に意見交換し、蜂勝彦県立山土木事務所長が講評を述べ、舟橋貴之立山町長が感想を話した。