建設産業団体連合会専門工事業北陸ブロック会議が13日、富山市内で開かれた。
全国建産連(北川義信会長)の要請に基づき、全国8ブロックの専門工事業の意見を集約するため初めて開催。担い手3法の普及状況を確認するとともに、担い手確保へ必要な政策の要望を、全国会長会議や専門工事業部会の場で行政庁に届けることで、より良い成果につなげる狙い。
冒頭、富山県建産連の近藤駿明会長が「専門工事業の技能・技術は長い年月の精進で、初めて身に付き継承される。人材確保は専門工事業の存亡につながる大きな課題。若者の入職促進へ魅力ある業界とすることが重要であり、本日は幅広い議論と情報共有、行政への要望をまとめ、12月の全国建産連専門工事業部会へ北陸の要望として届けたい」とあいさつ。
北陸地方整備局建政部の吉川文義建設産業調整官は「担い手3法が果たす役割は一層重要になる。官民一丸による将来のより良い建設業界の発展へお力添えを」、全国建産連の竹澤正専務理事は「担い手3法の効果が地方の隅々、個々の会社まで実感できるようにすることが当面の最も重要なこと」と話した。
会議では、石川県建産連の石沢秀昭氏が「型枠と鉄筋の共同で毎月第4土曜日を休日とし、来年4月1日から実施する予定」と報告。福井県建産連の吉田勝二副会長は、元下間の問題点を摘出しながら解決を目指す「こだま運動」の結果を紹介し、「技術を身につければ光明があると思えるようにすることが重要」と指摘した。富山県建産連の室谷敏彰副会長は、「盲点は朝8時の始業時間。女性事務員の入職でネックになっている。業界全体でのイメージアップが必要」と述べた。
石川の石動信明理事は「就業環境を改善するには、業界全体で安値受注をしないことを徹底すべき」、福井の吉田氏は「法定福利費の確保へ、三位一体での取り組みが不可欠」と話した。
吉川調整官は、「元下関係問題は、建設業フォローアップ相談ダイヤルを活用してほしい。始業時間は、女性の雇用面からも適正な工期設定が重要。建設業のイメージアップに関しては、高校生の保護者にも魅力を理解してもらうことが必要」との見解を示した。
石川の北川会長は「担い手3法の自治体への浸透、発注の平準化の徹底、担い手確保へ予算の増額確保が重要」と述べた。