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建通新聞社(中部)
2015/11/20

【三重】三河湾・伊勢湾沿岸海岸保全基本計画を変更 三重県

 三重県は、新たな指針に基づく「三河湾・伊勢湾沿岸海岸保全基本計画」の変更案をまとめた。2003年度に策定された現計画を基に、改正された海岸法に沿って、津波・高潮への対策や考え方を追加修正し、併せて、整備概要ではゾーン別の整備の方向性や堤防改良の計画延長などを示した。12月7日まで意見を募集しており、12月末までに成案として策定する計画だ。
 県は、海岸法に基づき、三河湾・伊勢湾沿岸の海岸保全基本計画を愛知県と共同で03年度に策定した。東日本大震災などを踏まえて14年度に海岸法が改正され、同計画の内容の変更作業を進めていた。既に愛知県は14年度に同県分のエリアの変更計画を策定していることから、今回の案では、策定済みの愛知県の分、両県共通の部分も含む中で、三重県分の変更案を示した。
 変更案を見ると、「地震災害への不安」で、国の南海トラフ巨大地震の被害想定を参考にした「13年度版三重県地震被害想定」で、津波高が伊勢湾区域の伊勢以北の地区では2〜5b程度となる結果が示されたことが三重県分として明記された。「海岸の防護の目標」のうち、高潮対策の施設整備目標として、伊勢湾台風、13号台風を基本とすること、津波対策の施設整備目標として、地震動のレベル1に対しての整備目標とすることとした。そのための施策として、堤防が破損・倒壊するまでの時間を少しでも長くするための粘り強い海岸堤防となるよう構造上の工夫をするものとした。
 整備概要では、「桑名・四日市」、「鈴鹿・津」、「松阪・伊勢」の3ブロック、計82区域の現況を示し、このうち72区域で堤防の改良など計画規模を明記した。

提供:建通新聞社