静岡県は、「内陸のフロンティアを拓(ひら)く取組」の推進区域として、駒門周辺地域エコシティ化推進区域を対象とした御殿場市など新たに13市町・13区域を指定(第4次)した。5日の2015年度第2回推進会議(本部員会議)で報告した。川勝平太知事は「沿岸・都市部の推進区域も増え、本格的に県全体で動いている。残る9市町に対しても取り組みが広がるように働き掛けを」と述べた。
4次指定では、伊豆市、伊豆の国市、熱海市、三島市、御殿場市、富士宮市、牧之原市、掛川市、袋井市、磐田市の10市と河津町、南伊豆町、小山町の3町の13区域が加わり、県内の推進区域は計26市町53区域まで拡大した。
13区域のうち沿岸・都市部の取り組みでは、牧之原市の静波地区「安全で豊かな暮らし空間創生」推進区域(0・65f)、熱海市の「首都圏に一番近い離島・初島」の活力創造推進区域(約44f)、袋井市の静岡モデル防潮堤整備と連動した次世代産業拠点創出推進区域(約40f)、河津町の子育て文化コミュニティ機能集積推進区域(0・3f)−の4区域を指定した。
このうち、熱海市の計画概要は初島第一漁港周辺に、地場産品などの直販機能や総合案内機能を有する旅客待合施設とともに、観光交流イベントなどに活用する多目的広場を整備する。基幹産業である観光業の活性化で地域振興を図る。また、津波などの有事に備え、消防団詰所を安全な高台へ移転し、安心・安全に配慮した地域防災の拠点機能を強化する。15年度は漁港交流広場の埋め立て工事と消防団施設の現地調査を予定している。
県は、内陸フロンティアの取り組みの具体化を推し進めるため、国の総合特区に県指定の総合特区を加えて「推進区域」として認定。助成制度と支援を手厚くすることとし、今回、第4次指定区域を決めた。
提供:建通新聞社
(2015/11/11)
建通新聞社 静岡支社