近江町市場商店街振興組合(金沢市上近江町50番 吉村一理事長)は8日までに、「近江町市場商店街複合商業施設整備事業計画作成業務」をアール・アイ・エー金沢支社(金沢市南町)に委託した。懸案だった既存商業施設「近江町市場名店街」の建替整備に向け、同事業計画の策定業務が進められ、履行期限は16年3月末となっている。
近江町市場は古くから「金沢市民の台所」として親しまれ、全国から多くの観光客も訪れる。同事業の実施主体である近江町市場商店街振興組合では、老朽化が激しい近江町市場名店街(駐車場併設〈駐車台数250台〉)の敷地を含む一体について、新たに近江町市場地区の交流拠点となる複合商業施設に再整備し、約300年の歴史を有する市場のさらなる活性化を目指している。
事業構想によると、建物用途は商業・業務・公益機能と、駐車場が併設され、建設予定地は同市上近江町地内(敷地面積約2430平方メートル)。現地には、1974(昭和49)年竣工の近江町市場名店街S造5階建て延べ1万800平方メートルなどが立地し、敷地の一部は国道159号線や、下近江町通り及び上近江町通りに面する。
今後のスケジュールについては、年度内に同事業計画をまとめ、16年度以降、基本・実施設計業務などに取り掛かる。また、2021(平成33)年に近江町市場が開場300周年を迎えることから、振興組合では「国及び石川県、金沢市の支援を受け、2020年をめどに複合商業施設の完成を目指して事業展開を図っていく」と話す。