うめきた2期地区の開発がスタートラインに立った。10月30日に、UR都市機構と鉄道建設・運輸施設整備支援機構が土地取得契約を締結。歩調を合わせるように、JR西日本がJR東海道線支線地下化に伴う先行工事区間の工事契約を完了させたほか、2016年度以降に順次着手する地下化区間の一部工事契約手続きに入った。最後の一等地と言われる同地の開発がいよいよ動き出す。
URが施行する土地区画整理事業は、ことし9月に認可申請を済ませており、早ければ11月中に事業認可を取得し、15年度中にも準備工事を発注する。
施行面積は約19・3f(都市公園部約4・5fを除く)。事業期間は15〜26年度の12年間。事業費は262億円。
JR東海道線支線の地下化は、今後、工区ごとに工事を発注し、順次着手していく予定。先行工事は15年内に着手するため、ことし9月に錢高・西松JVを施工者として選定。国道176号との交差部(大阪市北区中津付近)から南側の延長310bを整備する。
また、来年度以降に着手する予定工区のうち、先行工事区間の北側に位置するトンネル入り口付近は、工事契約の手続き中だ。
地下化事業区間は、国道423号との交差部から浄正橋踏切までの延長約2400b。このうち新駅設置部延長830b(プラットホーム2面、4線)をJR西日本、新駅部以外を大阪市が事業主体となって施行する。
このほか、うめきた2期地区の中核機能については、15年度末をめどに中核機能推進会議で導入機能を検討。教育機関やイノベーション創出を支援する機関、国の施設、交流施設などの導入を想定する。
併せて、うめきた2期のまちづくり、運営を総合的にコーディネートする機関の立ち上げを検討。産学官の連携した取り組みにつなげる。
11月2日に行われた大阪駅周辺・中之島・御堂筋周辺地域都市再生緊急整備協議会会議の第7回大阪駅周辺地域部会で、大阪市の橋下徹市長は、「行政がやるべき段取りは一定整えることができた。今後は、中核機能の検討などでぜひ若い人の意見も反映できるように進めてほしい」と述べるとともに、大学関係者、経済界をはじめ、各関係機関のこれまでの協力を感謝した。
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建通新聞社