全国情報ネットワーク：各地域で信頼される専門紙33紙で構成

　県県土整備部は、砂防事業身延川（身延町身延）の事前評価を部の評価委員会で実施。事業実施と評価した。計画では、砂防堰堤１基を新設し、既存堰堤２基を改築する。２０１６年度の事業着手を目指す。
　身延川は、流域面積５・０３ｋ�uの土石流危険渓流。２０１１年９月の台風15号により多量の不安定土砂が流出したため、11年度の災害関連緊急砂防事業で砂防堰堤１基、12年度の特定緊急砂防事業でも砂防堰堤１基を設置した。
　しかし、渓流は８分の１の急勾配で、流域内は新たな不安定土砂が堆積しており、緊急的に設置した堰堤以外にも多数の既存施設が設置されているが、整備率は55％にとどまっている。降雨の度に土砂流出が続き、土砂災害の不安を払拭できていない。
　そのため、砂防堰堤の新設と、既設砂防堰堤についてかさ上げとスリット化の改築を行い、早急に整備率を上げることを計画した。
　計画では、整備内容は砂防堰堤１基新設、既存堰堤２基改築（Ｈ10・５ｍ〜14・５ｍ、Ｌ39ｍ〜64ｍ、Ｖ８７６立方ｍ〜２５８６立方ｍ）。整備期間は16年度から23年度まで。総事業費は約５億円（国費２億５０００万円、県費２億５０００万円）。
　事業の経済妥当性については、費用４億３２００万円、便益９億６００万円で費用便益比は２・１と高い。土石流対策としては砂防堰堤の設置が最も効果的で、地元の同意も得ているため事業実施と評価した。
　年度別の事業計画は次のとおり（カッコ内は事業費）。
　◆16年度＝詳細設計、用地測量（２０００万円）◆17年度＝用地取得、工作物補償、砂防堰堤工事（６０００万円）◆18年度＝砂防堰堤工事（６０００万円）◆19年度＝砂防堰堤工事（６０００万円）◆20年度＝砂防堰堤工事（１億２０００万円）◆21年度以降＝砂防堰堤工事（１億８０００万円）