三重県の「2015年度定期監査」の結果報告が公表され、県が14年度に執行した入札の中止状況などが明らかになった。三重県監査委員が、本庁・地域機関の事業の執行について356件を対象に監査した。
監査結果のうち、電子入札で入札公告を行った案件(工事・物件など)の入札中止状況を見ると、県土整備部では、地域機関など11の発注所管で計34件あった。このうち、開札前は29件、開札後は5件あった。農林水産部では、地域機関など14の発注所管で計27件あった。このうち、開札前は24件、開札後は3件あった。企業庁では、地域機関など4の発注所管で計8件あった。このうち、開札前は7件、開札後は1件あった。県全体では、物件を含む公告件数は9370件で、このうち入札中止は213件あった。内訳は、開札前が196件、開札後は17件あった。内容は、「仕様書・公告書類の誤り」が141件で66%を占めた。
また、支出に関する事務のうち、公共工事、調査・設計業務などの契約および竣工時の事務手続きについて、公共工事から31件、調査・設計などの業務から30件を抽出し、監査を実施した結果、公共工事について改善を要する指摘は4件あった。改善内容は、「変更工事が契約変更や書面による指示なく行われていた」、「配置技術者の変更について競争入札審査会に諮っていなかった」などだった。調査・設計などの業務について改善を要する指摘は1件で、改善内容は、「最新版の特記仕様書を使用していなかった」だった。
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建通新聞社