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建通新聞社四国
2015/10/31

【徳島】15年度の着工了承 吉野川渡河環境検討会 四国横断道NEXCO西日本

「四国横断自動車道吉野川渡河部の環境保全に関する検討会」(座長・山中英生徳島大学院教授)の第6回会合が27日、徳島市内で開かれ、2015年度渇水期に着手予定の下部工(P1、P2、P11)について、環境に配慮した上で着工することを了承した。これを受けて事業者の西日本高速道路(NEXCO西日本)四国支社は、当初計画通り11月から準備工事に取り掛かるため、施工者の決定と契約手続きを急ぐ考え。
 当日の検討会では、10月に開催した環境部会の結果報告を受けて、浚渫が必要なP4〜P11の影響評価の追加検討を実施したほか、工事中の環境モニタリング調査計画、環境モニタリング調査結果の公表方法などを話し合った。
 浚渫の影響評価では、これまでに蓄積した調査データを基に影響評価を試行的に実施。底生生物の生息評価に着目し、生息可能場に対する浚渫による影響評価を行った。浚渫範囲は、15年度に着手するP11で3717平方b、それ以降のP4〜P10で5万6443平方b(想定最大時)となることが報告されたが、検討会ではP11の環境影響について評価。P4〜P10については、最新の地形データなどを基に以降の検討会で評価するとした。
 環境モニタリング調査については、騒音・振動、水質、地形、底生生物・底質、鳥類、魚類の6項目で工事中、工事後の継続調査(工事後は騒音・振動は除く)を決定した。調査結果は検討会の中で公表するほか、実施状況や工事の進捗状況は、NEXCO西日本のホームページに四半期に1度の割合で公開する予定。
 吉野川渡河部(吉野川大橋)は、橋長1693・5bのPC15径間連続箱桁橋で、PC連続箱桁橋として国内最長とされる。15年度渇水期に北工事として着工を予定している橋脚3基は、吉野川右岸側からP1、P2と最も左岸よりのP11。15年と16年の渇水期で施工する。施工に当たっては渇水期施工と補助桁によるコンクリート打設(補助桁上に配管)で上空からの通年施工を併用し進める予定。工事は不落札協議対象の入札として9月18日に入札執行され、現在その手続き中。今後、施工者の決定と契約手続きを急ぎ、11月中の準備工事着手、16年2月の下部工着手を目指していく。
 一方、南工事は陸上部分の下部工。P12〜P14の3基を整備することにしている。同工事は10月に条件付一般競争入札で公告し、入札手続き中(12月8日開札予定)。
 また、吉野川大橋工事(PC橋上部工工事・土木工事)は、橋面積約1万8000平方bのPC上部工工事と橋脚約10基の下部工工事。橋脚部分は河川内に計画しているP3〜P10に当たる。計画では、上部工部分は16年度の1月ごろの着手を見込み、設計付き工事として発注される見通し。

提供:建通新聞社