日本工業経済新聞社(群馬)
2015/10/30
【群馬】利根沼田テクノアカデミー発足会議開催
建設業の人材育成などを目的とした「一般社団法人利根沼田テクノアカデミー」の発足会議が28日、沼田市役所で開かれた。
官民連携の取り組みということから、国土交通省や沼田市、全国建設業協同組合連合会、建設業振興基金、支援メーカーなど発足に関わる機関の代表者が一堂に会した。
沼田市の横山公一市長は「利根沼田テクノアカデミーの発展を期待するとともに、市内の活性化も図られることを期待する」とあいさつした。国土交通省土地・建設産業局建設市場整備課の木村実課長は「皆さんの努力でここまできた。もうひと踏ん張りしていただきたい。国土交通省としても最大限バックアップしていく」と期待を寄せた。全国建設業協同組合連合会の会長でもある群馬建設業協会の青柳剛会長は「来年の開校に向けて、乗り越えるべき点がまだある。本日お集まりの皆さんで知恵を絞ることが大事。地域のネットワークや人材育成などを理念に据えながら、本日の会議を有意義なものにしたい」と意気込んだ。
利根沼田テクノアカデミーの桑原勝則理事(テクノアウター代表取締役)が、設立の趣旨や事業概要などを説明。開催場所は、廃校となった旧南郷小学校とし、小学校内に約60人が宿泊できる畳敷きのスペース、訓練生に食事を提供するための調理場などを整備する計画だ。
地域活性化を図るため、入浴施設などは周辺施設の利用を検討しているという。説明の中で、来年4月から3カ月間の短期実践コースの板金と瓦部門の2コースを開校。鉄筋、型枠、左官の3部門は数年後の開校を目指し、長期実践コースとして大工部門を設けること、また商品の開発に向けた授業にも取り組んでいくことなども紹介された。
同アカデミーは、年内に訓練生30人の確保を目標としている。現在は、20人を超える希望者がおり、各方面に対してPRを行い目標人数の確保につなげていく。
初年度は認定取得の関係から企業の入職者が対象となるが、2年目以降は建設業を志す一般の人に向けて門戸を広げ、建設業の人材育成や確保、地域活性化をミックスさせた新しいモデルを確立していく考えだ。