全国建設労働組合総連合(略称・全建総連)の第56回定期大会が28日、金沢市の本多の森ホールを主会場に始まった。大会は30日までの3日間。
今回の大会は「組織拡大・強化の力で建設技能者の賃金・労働条件を改善し、魅力ある建設産業にしよう」をメインスローガンに、全国53各県連・組合から約1500人が参加した。
初日は冒頭、三浦一男中央執行委員長が「昨年の青森大会からの一年間、全建総連では賃金単価の引き上げ、法定福利費の確保、社会保険未加入対策の三つを最重点課題として取り組んできた。現場労働者の賃金単価アップこそが、建設産業が危機を脱するための喫緊の課題であり、また社会保険加入促進のための未加入事業所への支援が組織の拡大、強化にもつながる。今年6月に行った組織基本調査では、組合員が61万人にまで達しており、今後の大きな力となるのは間違いない」とあいさつ。続いて、地元組合である石川県建築組合連合会の加藤三郎会長が「石川県での開催は3回目。このような盛大な大会が地元で開かれるのは大変光栄であり、心から皆さんを歓迎する。職人にとっては厳しい時代だが、生きていくためには全国の組合員が団結して組織拡大に努めなければならない。賃金、労働条件の改善が不可欠だ」とあいさつした。
来賓祝辞では、谷本正憲石川県知事が「石川県は北陸新幹線の開業以来、多くの観光客で賑わっている。皆さんもぜひこの機会に、本県の伝統的建造技術に触れていただきたい」と述べ、山野之義金沢市長が「建設現場で仕事をしている人たちが安心して働ける環境づくりが大切であり、そのためには皆さんの力が必要」とあいさつした。
この後、各委員会報告、第55年度の経過報告・財政決算報告、第56年度運動方針案・一般会計予算案の提案、全国青年技能競技大会上位入賞者表彰などが行われた。
2日目は分科会が開催され、最終日は分科会報告および討議された議案等の採決、第56年度役員選出、大会宣言の採択、大会表彰などを行う。このうち大会表彰では、北陸から今井政廣(富山県連)、池田英智(石川県連)、宮田純一(同)、岩崎辰之(福井県連)の各氏が表彰される。