船橋市は本年度、JR南船橋駅南口市有地道路予備設計を東京コンサルタンツへ委託して進めている。県企業庁から譲り受けた約4・5haの土地について、昨年度の基本構想で検討した土地利用等を踏まえ、駅前広場を含めた道路の予備設計を行う。基本構想では、駅前広場とともに公益的複合施設や社会福祉施設、生活複合施設、商業施設、それに回遊性創出施設などの整備をイメージしている。
同市有地約4・5haは、JR京葉線とUR都市機構の若松2丁目団地との間にあり、2013年に県企業庁から市が譲り受けた。現行の都市計画用途地域は第1種住居地域で、建ぺい率60%、容積率200%。昨年度は日本不動産研究所に用地活用のための基本構想策定業務を委託している。
南船橋駅は、多くの人が利用するにもかかわらず、周辺には日常サービスのための施設が少なくアクセスも不便。このため市の都市計画マスタープランなどでは、臨海部への玄関口にふさわしい整備とともに、生活拠点となる機能の誘導が必要だとしている。
こうした都市構造の面での課題や地元団体等の意見も踏まえて、昨年度の基本構想では、駅前広場や区域外とのアクセス道路とともに公益的複合施設、社会福祉施設、生活複合施設、商業施設、それに回遊性創出施設の整備をイメージした。
このうち回遊性創出施設は、JR船橋駅から臨海部エリアの回遊性創出に向けた基本構想で位置づけられているもので、JR南船橋駅南口に関してはレンタサイクルポートの整備などが想定されている。
本年度の道路予備設計で駅前広場の規模や形状、区域内を通る道路の形状などを検討し街区構成を固めたうえで、上物の規模や整備手法など具体的な内容について検討する。なお、本年度は道路予備設計とともに、同市有地の地質調査を対馬基礎開発に委託している。