2020年東京オリンピック・パラリンピックCHIBA推進会議(会長・森田健作知事)の第5回目が、23日に開催され、「2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた千葉県戦略」を改訂した。改訂では、既存の9つの戦略に加えて、新たに「戦略0 大会の成功・開催効果の全県への波及」を追加し、幕張メッセの施設改修や競技会場周辺の環境整備・活性化などを盛り込んだ。
既存の戦略は本年3月の推進会議で決定したもので、@キャンプ・国際大会・MICE誘致A競技力の向上・スポーツの普及B成田空港の利便性向上、交通ネットワーク・アクセスの強化Cバリアフリー化の促進D魅力ある観光地づくりE外国人受入体制F危機管理・安全対策G機運の醸成・国際交流の促進H戦略的な千葉の魅力発信――の9つで構成。
今回の改訂は、本年6月にレスリング、フェンシング、テコンドーの3競技の幕張メッセでの開催決定を受けて、新たに「オリンピック・パラリンピックの競技会場にふさわしい環境の整備」「オリンピック・パラリンピックムーブメントの推進」「大会開催効果の全県への波及」の3項目を柱とする「戦略0 大会の成功・開催効果の全県への普及」を追加した。
環境の整備では、幕張メッセで設備更新やバリアフリー化の充実など必要な改修を行うほか、競技会場周辺施設でバリアフリー化や公衆無線LANの整備、トイレの整備・美化を進める。また、組織委員会など関係機関と連携してオリンピックレーンの設置や輸送手段の確保を図るとともに、競技会場となる幕張メッセを中心に、幕張新都心や周辺の海辺と一体となった賑わいづくりを進め、大会後も競技会場周辺地域のさらなる活性化を目指す。
このほか、成田空港や競技会場に近いという本県の強みを最大限に生かし、県内各地域で様々な国・競技の事前キャンプを受け入れるための体制整備を進める。
改訂による主な追加内容は次の通り。
■戦略0 大会の成功・開催効果の全県への普及
【オリンピック・パラリンピックの競技会場にふさわしい環境の整備】
▽競技会場及び競技会場周辺の施設整備=@幕張メッセの施設改修A競技会場周辺の環境整備B交通・輸送▽受入体制の整備と競技会場周辺地域の活性化=@大会関係者や観戦客等へのおもてなし力の向上A競技会場周辺地域の活性化B幕張の国際ブランドイメージの構築▽危機管理・安全対策=@テロ等違法行為の未然防止、大規模災害等発生時の対策A健康危機管理対策
【オリンピック・パラリンピックムーブメントの推進】
▽ボランティア参加の促進=@大会ボランティア参加の促進A都市ボランティアの養成・確保▽大会機運の醸成=@開催競技やオリンピック・パラリンピックに関する普及・啓発Aオリンピック・パラリンピック教育の推進B組織委員会等と連携したイベントなどの開催
【大会開催効果の全県への波及】
▽オリンピック関連プログラムの推進=@文化プログラム関連イベントの実施Aホストシティ・タウンの推進▽大会開催を契機とした取組の推進=@事前キャンプの誘致A大会を機に訪れる人々が県内を周遊する仕組みづくり
■既存9戦略での新たな取り組みの追加
▽本県開催競技の普及・振興(戦略2)▽交通案内の強化・充実、乗務員の外国語対応力等の向上(戦略3)▽競技会場周辺地域のバリアフリー関連情報の充実(戦略4)▽大会開催を契機とした県内周遊の仕組みづくり(戦略5、6)▽熱中症対策、訪日外国人への医療対応の強化(戦略7)▽オリンピック・パラリンピック教育の推進(戦略8)