大分市の国道197号舞鶴橋西交差点〜中春日交差点間の約2`(通称昭和通り)の景観を検討する、リボーン197協議会(会長・亀野辰三大分高専教授)が、22日、県庁で、第3回会合を開いた。
前回の現地調査で各委員が指摘した課題を整理し、整備の方向性を協議した。
最大の課題は照明や舗装、植樹など、景観が統一されていないこと。それぞれの区間で整備時期が異なるのでやむを得ない面もあるが、「県都の顔」として可能な限り統一していく方向で意見が一致した。
最も論点になったのが、街路樹の樹形や樹種の統一。現在は高木や中低木が混在しており、雑多な景観になっている。これについては、低木は植樹帯のレンガなどで歩道幅を狭めることや、夏は木陰の確保が必要なことから、メンテナンス面も考慮して、落葉の少ない高木を選び沿道に統一して植樹する方向で、次回までに樹種を選定することになった。
歩道から城址公園側に大きく曲がった老松が通行のじゃまになっていることについて、移植するのも困難なことから、意見が大きく分かれた。「切ってしまうべきだ」という意見もあれば、「樹齢80年の松の街路樹は貴重な存在。残して歩道部分を拡幅すべきだ」など議論が沸騰した。
これについては市が都市マスタープランや城址公園の利活用計画を検討しており、それらの計画を踏まえて方向性を検討することとした。
区間内に2ヵ所の歩道橋がある。第1回の会合では撤去する方向で検討していたが、市役所前の歩道橋は利用者が多いため、利用実態を踏まえて撤去するかどうかを検討することにした。
自歩道整備のあり方についても大きく意見が分かれた。「道路交通法どおり、自転車は車道を走行すべきだ。自転車道は車道側に設けるべき」という意見もあれば、「車道側を自転車が通行するのでは安全が確保できない」との意見も出た。市や県は、道路改良で自歩道を中心に整備している。歩行者と自転車の、両方の安全確保の観点から、現実的な方向で、検討を進めていくことにした。
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大分建設新聞社