日本工業経済新聞社(山梨)
2015/10/21
【山梨】国道139号金鳥居北で電線類地中化
県県土整備部は、国道139号金鳥居北地区(富士吉田市中曽根)の電線類地中化および歩道拡幅事業を計画。このほど開催された県の公共事業評価委員会に諮り、事業実施が妥当と評価された。
金鳥居北工区は、金鳥居交差点から中曽根交差点へ至る約300mの区間にあり、商業店舗が建ち並んでいる。
電線共同溝はこれまでに、上宿交差点から金鳥居交差点の区間(L1080m×2)が1991年度から96年度までに約15億円で整備が終了しており、当該工区を延伸することで、災害時のライフライン被害の軽減や緊急輸送路や避難路の確保、安全で快適な通行空間を確保する。富士山眺望も良好にする。
整備内容は、歩道1・5m(両側)を3・5m(両側)に拡幅するとともに、電線類地中化(両側)を行う。規模は電線類地中化L300m(両側L600m)、道路改良L300m、W6・5m(16・5m)。
標準横断は、現状は幅員10・5m(車道3・75m×2車線、歩道1・5m両側)。これを幅員16・5m(車道3・25m×2、停車帯1・5m×2、歩道3・5m両側バリアフリー化)に拡幅する。
整備期間は2016年度から27年度まで。総事業費は約27億円(国費17億5500万円、県費9億4500万円)。
年度別計画は、16年度に詳細設計・測量(3000万円)、17年度に用地測量・用地調査(3000万円)、18年度から24年度までが用地取得・建物補償(23億円)、22年度から27年度までが電線類地中化工事・歩道拡幅工事(3億4000万円)。
事業評価については、費用18億6000万円、便益25億6000万円で費用便益比は1・4となり、国の採択基準の1・0を超えている。事業必要量は、電線類地中化整備に必要な最低限の300mとする。
地元の富士吉田市からも早期整備を要望されてり、地元商業地域の活性化を目指す中曽根沿線まちづくり地区協議会が発足し、整備計画と並行して勉強会などを行っている。15年3月には近隣で国道137号吉田河口湖バイパスが供用し、今回の地区の緊急輸送道路としての機能が期待されている。
これらを踏まえ、事業実施の妥当性を委員会に諮り、了承された。