日本工業経済新聞社(埼玉)
2015/10/21
【埼玉】埼空衛が15年度安全大会開き対策講習
埼玉県空調衛生設備協会(大原萬彌会長)は16日、さいたま市中央区下落合の埼玉県管工事会館大会議室で、2015年度安全大会を開催した。約50人の参加者は『高所作業の安全対策』をテーマにした講習を受けた後、安全大会宣言を行い、災害予防思想の普及を図り、作業環境を整備し安全活動を協力に推進していくことを誓った。
大会は企画経営委員会の三瓶孝宏幹事が司会進行を務め、北田克博委員長の開会の言葉でスタートした。主催者を代表してあいさつに立った大原会長は「私は20代のころ、ちょっとした油断からツルハシで足首にけがをしたことがある。少しずれていたら、歩行が一生困難になった可能性があった」ことを例にあげ「交通事故や現場で事故を起こせば、家庭でも会社でも大変なことになる。安全があってこその仕事である。いつも言っていることだが『いつまでもあると思うな親と金!無いと思うな事故と災害!』を肝に銘じ、安全を確保してほしい」と訴えた。
来賓あいさつでは、県設備課の清水敏男課長が「年末が近づき、現場が忙しくなってくるこの時期に、安全大会を開催することはとても大切なことだと思う。元請はもとより、下請けも指導し事故を絶対起こさないように今後とも積極的な災害防止活動に取り組んでいただきたい」と述べてから、防災拠点活用塾への協力に対して感謝のことばを述べた。
この後、ミドリ安全活タ全衛生相談室の田中通洋室長が『高所作業の安全対策〜墜落・転落災害を防止するために〜』をテーマに、安全対策の基本、さまざまな安全対策、管理面での配慮、安全保護具の正しい使い方などについて講義した。その中で、墜落・転落事故の約6割が2m未満の高さで起きていることを説明し、脚立の適正な使用とともに、短時間での作業でも安全をおろそかにせず、高さを侮らないように注意を促した。また、ヘルメットには寿命があり、数年で交換する必要性や頭を合わせて、あご紐をしっかり締めて被るように指導した。さらに、安全帯に関して国内では大半が銅ベルト型なのに対し、欧米ではハーネス型が主流になっていることを紹介した。そして、ハーネス型の長所を説明し、会員に装着してもらい普及していくことを願った。
この後、兜タ木設備工業の長谷見臣さんの先導により、安全大会宣言を全員で唱和し、最後に不破隆夫副会長が「安全は毎日の積み重ねが大切です」と閉会の辞を述べ、大会を終了した。