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建設新聞社
2015/10/21

【東北・福島】大熊研究CをWTOで年明け公告へ/JAEA2015年度第3次建設工事発注見通し

 日本原子力研究開発機構(JAEA)は、福島県内に建設する大熊放射性物質分析・研究センターの施設管理棟と福島廃炉国際共同研究センターの2施設について、年明けに一般競争入札を公告し本年度内の入札を目指している。
 これは、JAEAが公表した第3次建設工事発注見通しに入札予定を盛り込んだもの。大熊放射性物質分析・研究センターは総合評価方式によるWTO対象として、福島廃炉国際共同研究センターは総合評価方式U型の対象として入札する予定となっている。
 大熊放射性物質分析・研究センターは、廃炉に向けて溶けた核燃料や汚染水処理などから発生する廃棄物を分析する研究施設。主に放射線量が低・中線量の廃棄物(ガレキ、伐採木(焼却灰)、解体廃棄物等)の分析を行う分析・研究施設第1棟、分析・研究施設の管理施設となる施設管理棟の2施設を建設する計画で、今回はこのうち施設管理棟について先行整備する。
 施設規模は、第1棟がRC造地下1階地上2階建て、延べ約1万平方b(建築面積約3500平方b)。施設管理棟がPC造4階建て、延べ約5000平方b(同約1080平方b)。
 施工地は大熊町夫沢字北原5ほか地内の約7万8000平方bで、敷地内には将来の機能増設に備えて第2棟の新築スペースを確保しており、その整備に向けて年内にも設計の作成に入る予定となっている。
 第1棟と施設管理棟の建築設計は日建設計が担当し、内装設備設計は日立GEニュークリアエナジー、東芝、三菱重工業の3社が作成している。着工後、12カ月の工期で完成させる計画。
 一方、福島廃炉国際共同研究センターは、廃止措置などの先端的技術の研究・開発と、中長期に人材育成を行うための施設で、炉内で溶け落ちた核燃料デブリの特性把握、炉内状況の解析、放射性廃棄物の性状把握などの基礎基盤研究から応用研究までを総合的に進める予定となっている。
 施工地は富岡町王塚地内の敷地約1万平方bで、施設規模はS造3階建て、延べ約2100平方b(建築面積約700平方b)とする計画。設計はニュージェックが担当。12カ月の工期で完成させる計画となっている。

 提供:建設新聞社