松阪市は、「北部学校給食センター」の建設に伴い、PFIの導入に向けた可能性調査業務の結果を公表した。今回の結果などを踏まえ12月中旬に導入の可否を決定する方針だ。
建築後30年以上が経過し、老朽化が進む嬉野学校給食センター(鉄骨造平屋304平方b)と三雲学校給食センター(鉄筋コンクリート造平屋354平方b)を統合した「北部学校給食センター」を建設するもので、PFIの手法も選択肢の一つとして導入の検討が進められている。
調査業務で実施した民間意向調査では、PFI事業の受託実績企業18社(建設企業4社、厨房設備企業5社、運営企業5社、維持管理企業4社)と地元企業10社(市内に本社または支店を置く9社から回答)にアンケート調査を実施。PFI受託実績企業からは、7社が「非常に関心がある」、11社が「関心がある」との回答があり、地元企業からは、3社が「非常に関心がある」、4社が「関心がある」との回答が得られた。
これらの結果から、本事業への各社の関心が高いことを伺うことができ、かつPFI受託実績企業14社と地元企業6社がPFI事業を導入した際の事業費削減を可能と回答していることから、各社参画に伴う競争環境の発生も予測され、さらなる事業費削減の可能性が推測できる。これらのことからPFI手法の導入が望ましいとの評価が得られることとなった。
また、PFIの導入による効果としては、運営・維持管理の一括発注による業務全体の効率性や最適性を見据えたマネジメントの実施や市とPFI事業者によるリスク分担に伴う迅速な対応などが見込まれている。
北部学校給食センターの施設概要は、鉄骨造2階建て延べ3000平方b程度。1日最大で4500食の調理能力を想定しており、ドライシステムの採用やアレルギー対応食専用の調理室の設置などを検討している。
建設地は旧天白小学校跡地(曽原町312ノ3ほか)で、建設地の全体面積は約9400平方b。
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建通新聞社