浜松市は、遠州鉄道・西鹿島駅周辺地区のまちづくり計画について、事業の実施に向けた整備箇所の選定や手法など方向性を住民らに示すための素案作成業務を2015年内中に委託する。東口駅前広場や駅舎、商業・集落などにエリア分けし、東口駅前広場を優先した事業着手を見込んでいる。
東口駅前広場は、都市計画決定している2920平方bだけでは手狭なため、バスの乗り入れやタクシープール、駐輪場の設置を見通した区域の見直しを図る。早ければ16年度に改良に向けた基本・実施設計を委託する。また、今後の課題には駅の利便性の向上、駅前を南北に通過する主要地方道天竜浜松線沿道の活性化などを挙げており、鉄道側と連携した駅舎整備や関連する主要道路整備についても事業化を目指していく。
将来的には、主要地方道天竜浜松線沿いを近隣商業、駅西側を既存集落、駅と駅前広場を土地活用検討エリアに区分けした土地利用を見込み、商業エリアでは商業施設の誘致や空き店舗対策にも取り組んでいく。
同駅周辺地区は、遠州鉄道と天竜浜名湖鉄道が乗り入れる市域北部の拠点で、1日に約3500人が利用する。現在は駅東側からしかアクセスできないため、東西間の道路整備や歩行者と自動車を分けた動線整備についても検討を進める。
まちづくり計画は、駅前広場の都市計画決定から70年が経過し、それまで具体的な進展がなかったことから11年度に住民らによるまちづくり組織(西鹿島駅周辺整備まちづくり協議会)を立ち上げ、協議を進めてきた。整備プランの作成は13年度にフジヤマ(浜松市中区)が担当した。
提供:建通新聞社
(2015/10/21)
建通新聞社 静岡支社