日本工業経済新聞社(山梨)
2015/10/20
【山梨】甲府駅南口再整備、東側工区へ
県と甲府市による甲府駅南口周辺地域修景計画推進会議が19日に開かれ、駅前広場整備状況などを確認した。県が整備する駅前広場は現在、公共交通ロータリー西側部分(中央工区)の工事が行われており、同工事の完了後、ロータリーの東側工区の工事に本年度内にも着手する。駅出入口の大屋根工事なども順次、発注していく。
駅前から南側へ走る平和通りの歩道改修では詳細設計を進めており、今年度内から着工する。
会議では、駅前広場の施設デザインを確認。駅出入口には曇りガラス(フロストガラス)の大屋根(高さ約4・5m)を、ロータリー周辺には片持ちシェルターを設置するなど、開放感や透明感を持たせる。
信玄公像広場は現在のピンコロ舗装を残し、山梨のイメージした水盤と滝を設置。公衆トイレ(屋根アルミハニカムパネル、外壁RC打放し)は広場の雰囲気になじむように配慮する。
広場東側の舗装は、周辺の建物と調和しやすいグレー系で疑石平板とし、表面には天然石の骨材を使用して自然石に近い質感をもたせる。既存のケヤキは極力残して緑を増やす。歩道と車道の間にはボラードと鎖による横断防止施設を設置。山交百貨店前などの局所的な急勾配も解消する。
総合案内所(屋根・外装RC打放し、アルミルーバー)はシェルターとの調和に配慮し宝石をイメージさせ、バス停側の外壁面をガラスなどにして透明感にも配慮。南広場は、木目調に表面を仕上げた舗装による新たな溜まり場として設置する。
甲府駅南口周辺地区は、修景計画に基づき、駅前広場と平和通りを県都の玄関口にふさわしい美しく風格のある景観とするために再整備する。総事業費は30数億円。
駅前広場はこれまで、信玄公像の西側(一般車ロータリー、駐輪場)の工事が完了して供用を開始。現在は信玄公像東側にあたる公共交通ロータリー西側部分(中央工区)の工事を長田組土木鰍フ施工で進めている。中央工区は本年度末に完了予定で、引き続きロータリー東側工区に着工し、来年度末ごろの完成を目指す。
平和通りの再整備は、駅前から甲府市役所南側まで約460mで歩道改修などを計画。これまで歩道橋撤去や八番街アーケード撤去が完了し、現在は詳細設計(照明やベンチなどの構造物設計やデザイン検討。潟Tンポーが担当)を行っている。計画では、車道は現在の片側3車線を2車線とし、中央分離帯を撤去。自転車道も設置する。
詳細設計は本年度内にまとめて着工。18年度の工事完了を目指す。