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西日本建設新聞社
2015/10/19

【熊本】高校生の資格取得支援で出前講座/県土木施工管理技士会と県建設業協会

 熊本県土木施工管理技士会と熊本県建設業協会は14日、二級土木施工管理技術検定(学科)試験の出前講座を県立熊本工業高校で実施した。担い手の確保・育成に向けた取り組みの一環で、高校生の資格取得を支援する出前講座は初めて。今年度はモデルケースと位置付けており、来年度以降は対象を県内の工業系高校に広げていきたい考えだ。
 業界では、教育関係者との意見交換や教師向け・高校生対象の現場見学などに取り組んでいる。ただ、工業系高校生においても5割以上が他産業に進んでいる現状を受け、就学時から建設産業への理解を深めてもらおうと、技士会と協会が出前講座を企画した。当初は就職活動が本格化する前に実施し、県内建設産業の紹介も含めた講義を計画していたが、二級学科試験が直前(10月25日)に実施されることから受験対策のみとなった。
 試験を受ける土木科3年生37人が参加し、技士会の山本祐司会長(山本建設社長)と井上公彦理事(むつみ建設工業社長)を講師に100分間(50分×2コマ)、パワーポイントを使って施工管理や品質管理など22年度以降に出題された過去問題を中心に講義した。
 出前講座の実施について熊工土木科の猿渡和博主任は「現場を経験したスキルの高い技術者から指導を受けられるのは有り難い」と歓迎し、「継続することで学校と業界との繋がりも生まれていく。受験資格が緩和されれば2年生も参加できるし、受験対策だけでなく重機を使った講座もいいのでは」と期待する。
 山本会長は「もう少し時間があればもっと教えたいことがあった。資格を持てば入職促進に繋がる。土木の面白さも伝えたかった」と話す。
 技士会と協会では、教師と生徒に出前講座の感想や意見を聞き、開催時期を早めたり実施校を増やすなど来年度以降、充実・発展させていきたいとしている。

提供:西日本建設新聞社