日本工業経済新聞社(山梨)
2015/10/16
【山梨】畑総穴山地区に着手へ
県農政部は、畑地帯総合整備事業穴山地区(韮崎市穴山町重久ほか)の事業着手を計画。このほど開催された県公共事業評価委員会に諮り、事業は妥当と評価された。同事業では区画整理や用排水路整備などを予定する。
計画では、2016年度に測量や設計に着手し、17年度から区画整理、ため池改修を先行して行う。
事業期間は24年度まで。区画整理はA27・1h(4カ所)で計画区域の北部3カ所、南部1カ所で計画する。そのほか、用排水路L3・5q(13路線)、ため池3カ所、農道L1・9q(6路線)、農業集落排水路L2・0q(8路線)を整備する。
総事業費は約21億円(国10億5000万円、県および市各5億2500万円)。
事前評価では、費用が約18億3000万円なのに対して便益が23億7000万円で費用便益比は1・29となり、事業採択基準の1・0を越えている。地元では事業実施へ協議会が設置されており、県の委員会では事業実施が妥当と判断した。
穴山地区は桃の栽培が盛んで、中央自動車道須玉ICに近いため都市部からの来訪者も多い。しかし地区内は、小区画で不整形な農地や未整備の農道や農業用水路などが多い。意欲ある担い手や本地区に参入を希望する生産法人も増加しており、今回の事業により、農地集積による新たな果樹産地の形成、農業生産基盤と生産基盤の整備を一体的に行うことを計画した。受益面積は55h。
年度別の計画は次のとおり(カッコ内は事業費)。
◆16年度=測量、設計(5000万円)◆17年度=区画整理、ため池改修(2億円)◆18年度=区画整理、ため池改修(3億円)◆19年度=区画整理、用排水路、農道、ため池改修(3億5000万円)◆20年度=区画整理、用排水路、農道、集落排水路(3億5000万円)◆21年度=区画整理、用排水路、農道、集落排水路(3億5000万円)◆22年度=用排水路、農道、集落排水路(2億円)◆23年度=用排水路、農道、集落排水路(2億円)◆24年度=用排水路、農道(1億円)